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Intelは次世代プロセス開発でTSMCに先行し、性能面でも後発のものより優位性を保つと主張

IntelはTSMCやSamsungといったライバルに追いつき追い越すために、最先端ノードの開発に賭けている。Intel 20A(2nm)や、18A(1.8nm)ノードは他社に先駆けての導入を目指しており、既にそのための設備導入も着々と進めている。

そしてIntelはその性能にも自信を持っているようだ。Intel CEOのPat Gelsinger氏はBarron’sのインタビューの中で、2024年末に立ち上げられるIntel 18Aプロセス・ノード(実質的には1.8nm)は、1年先行するにもかかわらず、後発で有利なはずのTSMCの2nmチップを上回る可能性があると主張している。

こうした他社のプロセス技術に対する自社製品の優位性を主張する発言はIntelのみではない。TSMCも今後導入されるN3Pと呼ばれる最適化された3nmノードが、Intelの18Aに匹敵する電力性能領域を達成すると主張している。

TSMCは既にAppleのiPhone 15 ProやMacBook ProのM3プロセッサ向けに3nmプロセスの「N3B」を導入しているが、N3Pはこれの最適化版である。TSMCは、2024年後半にN3Pの量産を開始する予定であり、これはIntel 20A(2nm)や18Aとほぼ同時期だ。

さらにTSMCは、2025年に予定されている2nmのN2ノードがN3Pや18Aを凌駕するとも考えている。これまでの例からも、AppleがN2を最初に手に入れ、iPhone 17 Proに利用する可能性があるだろう。

20Aと18Aに対するIntelの自信の多くは、GAA(Gate All Around)トランジスタ裏面給電(BSPDN)に対する同社の取り組みであるRibbonFETアーキテクチャの導入にある。これらの技術は、2nmチップを製造する企業にとって極めて重要なものとなり、電力リークを抑えながらより高いロジック密度とクロック周波数を実現する。

Intel20Aは、IntelがGAAとBSPDNの特殊性をすべて学ぶことができる比較的短命のノードになると予測されており、一方、Intel 18Aは、Intelが半導体業界における揺るぎないリーダーシップを再び確立するためのターニングポイントになると期待を寄せている。

Intelは現在、18Aシリコンは2024年第1四半期に工場に出荷されるとしており、これはこのプロセス技術に基づく最初の製品が2024年後半に発売されるという予想と一致している。対照的に、TSMCはN2プロセス技術によるチップ製造を2025年後半に開始するとしている。一方、TSMCのN3Pやその他の3nmノードは、Intelから1年後となるN2でGAAに移行するまで、成熟したFinFETアーキテクチャを利用し続ける。さらに、TSMCのN2はナノシートGAAトランジスタを特徴としているが、依然として性能の低い従来の電力供給方式を採用している。

Gelsinger氏は、18AはN2と比較して、特にRibonFETとPowerViaの強化によって実現される性能に関して、かなりの利点を提供すると考えている。

「誰もがTSMCのN2と当社の18Aのトランジスタを見ていると思います。どちらが劇的に優れているかはわかりません。どちらが優れているかはこれからわかるでしょう。しかし、バックサイドの電力供給については、誰もがIntelに期待している。競争相手より何年も先を行っている。それは強力で意味のあることです。シリコンの面積効率が良くなり、コストが下がる。電力供給が改善され、パフォーマンスが向上するのですから」。

Gelsinger氏はTSMCのN2が非常に高価な生産ノードに終わる可能性も示唆しており、翻ってIntelの20Aと18Aは、企業のマージンを損なうことなく、より高いコスト効率を求める顧客からファウンドリ注文を獲得するチャンスを得ることになる。これは自社製品とファウンドリ事業の両方で戦略的優位性をもたらす可能性があるとしている。

2nm半導体の製造を準備しているのはIntelとTSMCだけではない。Samsungも2025年に2nmの量産に入りたいと考えており、日本のファブリケーターであるRapidusは2025年までにプロトタイプを導入し、2027年に量産を開始する予定である。


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