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中国政府、iPhoneの政府業務への使用を全面禁止

Wall Street Journal紙の報道によると、中国政府は、中央政府機関の職員に対し、iPhoneを含む外国ブランドの携帯電話をオフィスに持ち込んだり、政府関係の業務で用いることを禁止したようだ。同紙は5つの匿名の情報筋からの情報として、中国政府が「外国のテクノロジーへの依存を減らし」、サイバーセキュリティを強化し、機密データが外国政府に漏れるのを防ごうとしているという。中国中央政府は公式声明を出していない。

この新しい規則は、投資、貿易、国際問題を扱うすべての省庁を対象としている。影響を受ける機関で働く人は、月末までに指定の外国ブランドのスマートフォンに切り替える必要がある。

中国においてもApple製品の人気は高く、高価格であるにもかかわらず中国国内のスマートフォンブランドと激しく競争している。Appleは中国政府が激しく対立している米国の企業であり、理論的には米国政府はAppleに機密データを引き渡すよう強制することができる。もちろん、そのようなことが起こるという証拠はない。Appleは、自社のソフトウェアに暗号化バックドアを実装しようとする法執行機関の動きに激しく反対している。

そもそも、世界のiPhoneのほとんどは中国で組み立てられており、その部品の非常に大きな割合も中国で作られている。中国がこのデバイスをセキュリティ上の脅威とみなす理由は、それが中国以外の企業によって設計されたものであること以外には明らかではない。ともあれ、この動きはおそらく、真のセキュリティ問題に対処するというよりも、米国への対立を明確にするという中国政府の極めて政治的な動きと言えよう。

Wall Street Journal紙は、この動きはAppleを含む企業にとって「冷ややかな効果」をもたらす可能性があるという。さらに、Appleは同国のiPhone市場の上位機種を独占しており、収益の約19%を同国から得ていると指摘する。

だが実際の所、この動きは政治的なパフォーマンス以外の何物でもなく、実質的なAppleへの損害は軽視できるレベルだろう。今回の措置は、あくまでも“政府関係の業務での利用”が禁止されているだけであり、個人向けの販売には何の影響もないからだ。中国国内でのiPhone販売は、そのほぼ全てが一般消費者向けであり、政府支出は、ごくわずかである。そして、iPhoneの市場は中国の景気減速が取り沙汰される2023年までは拡大していた。

この禁止令は、中国と、北京に対して様々な貿易・技術制裁を課している米国などの西側諸国との間の、より広範な緊張の中で出されたものだ。厳しい経済制裁を前に、米中の緊張は今なおエスカレートし続けている。ワシントンは中国によるチップやチップ製造装置へのアクセスを制限しており、国内メーカーは部品の調達に追われている。


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