米国政府は、中国の大手通信企業Huaweiとその子会社と取引する企業への輸出許可の付与を停止する予定である事が報じられた。これにより、Huaweiは実質的に米国の技術にアクセスすることが出来なくなる。
このニュースは、ここ数カ月の米中間の緊張の高まりを受け、米国商務省から、Huaweiに対する米国の技術輸出のライセンスを今後発行しないとの連絡を受けたと、一部の米国企業が報告した事から発覚した。
米商務省は、米国の技術を採用した新製品を製造する能力を抑制するため、2019年〜2020年にHuaweiとその子会社のほぼすべてを事業体リストに追加し、Huaweiにそうした技術を輸出する企業に対して輸出ライセンスの取得を義務付けるようになった。しかし、申請すればそれらのライセンスは付与されたため、Huaweiとその関連会社は米国発の技術を含む製品を手に入れることができた。
今までは、Huaweiとその子会社は、5Gネットワークなどに必要な真に高度な技術を手に入れることはできなかったが、スマートフォンやPCなど様々な家電製品や通信機器に必要なチップを入手することができ、それによって会社を存続させることができた。
しかし、Financial Timesによると、米商務省産業安全保障局(BIS)は最近、Huaweiに米国の技術を輸出するライセンスを今後付与しないことをこれらの企業に通知したとのことだ。
米国商務省の広報担当者は、次のように述べている。
エネルギー省、国防省、国務省の各省庁の輸出管理担当者と緊密に協力しながら、私たちは継続的に政策や規制を評価し、外部のステークホルダーと定期的にコミュニケーションをとっています。
特定の企業との会話や審議についてコメントすることはありません。
2019年にエンティティリストに初めて追加されて以来、Huaweiに対する規制は複数回行われており、ホワイトハウスの指導者が変わっても、それに対する国の立場は変わっていない。
Huaweiの立場が危ういのは米国だけでなく、英国など他の地域でも、各国政府が5Gインフラにおける同社の技術の使用を削除または削減しようとしている。
米国政府のその他の最近の行動には、中国へのウェハ・ファブ装置(WFE)の輸出規制強化も含まれている。SMICのような企業が先進的なファブツールにアクセスできないようにするため、米国は日本やオランダと協定を結び、ASML、キヤノン、ニコン、東京エレクトロンなどの企業の輸出を抑制することにした。これにより、中国独自のウエハー製造技術の開発が加速されるという見方もあるが、米国で開発された技術なしには、難しい事だろう。
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