TSMCが3nmプロセスでの製造を9月に開始

masapoco
投稿日 2022年8月18日 16:14
tsmc company entrance

Commercial Timesが報じた内容では、半導体製造装置業界からの情報として、TSMCが今年9月に最先端のN3(3nmクラス)製造プロセスを用いたチップの量産を開始しするとのこと、そして、試作の状況では、現在のN5(5nmクラス)プロセスよりもN3プロセスは初期の歩留まりが良いことが予想されるとのことだ。

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これまでTSMCは、VIP顧客であるAppleの需要に応えるため、3月から5月にかけて新しいノードの量産(HVM)を開始し、例年9月頃に発売されるAppleの最新iPhoneに搭載される「Aチップ」に、TSMCの最新プロセスを適用するように努めていた。

だが、N3ノードの開発に予想以上に時間がかかったこともあり、今年のiPhone 14シリーズの一部機種に搭載される新型A16チップは、新しい3nmプロセスでの生産が間に合わず、4nmプロセスでの製造に留まる

一方、TSMCの最初の3nmチップがHVMに到達するのは9月となり、今年後半にN3生産を開始する。

TSMCのWei社長は、最近の企業説明会で、TSMCのN3プロセスは予想通りに進んでおり、2022年後半には良好な歩留まりで量産が開始されると述べた。HPCやスマートフォン関連のアプリケーションに牽引され、2023年には生産が安定化し、2023年前半から収益に貢献し始めるだろう。

N5と比較した場合、N3では、性能が10%~15%向上し(同じ消費電力と複雑さで)、消費電力が25%~30%減少し(同じ速度とトランジスタ数で)、論理密度が約1.6倍になるとされている。

ただし、オリジナルのN3ノードはプロセスウィンドウが狭く、デザインによっては予想以上に歩留まりが悪くなるとのことだ。TSMCは、プロセスウィンドウを改善し、トランジスタ密度を若干下げたN3E(3nm Enhanced Edition)ノードを開発中だ。

N3Eプロセスについては、期待以上の成果を上げており、TSMCの3nmファミリーの拡張として、性能、電力、歩留まりが向上し、3nm世代におけるスマートフォンやHPC関連のアプリケーションをサポートする完全なプラットフォームとして提供される予定だ。最大の顧客はAppleとIntelとなる。

また、TSMCは3nmファミリにN3P、N3S、およびN3Xノードを追加する予定だ。

競合の一つであるSamsungは、最近3nmの量産成功を発表し、業界で初めてGAAアーキテクチャを採用したファブとなったが、TSMCは3nm世代ではまだFinFETアーキテクチャに留まるようだ。

ただ、TSMCはN3プロセスで革新的なTSMC FinFlexテクノロジーを採用する。FinFlexテクノロジーは、チップ開発者が1つのブロック内で異なる種類のスタンダードセルを混ぜて組み合わせ、性能、消費電力、面積を正確に最適化できるようにするものだ。FinFlexは、CPUやGPUコアのような複雑なものに特に有効で、Apple、AMD、Intel、Nvidiaなどの企業は、PCや高性能コンピューティングアプリケーション向けに優れたプロセッサやグラフィックスプロセッサを構築できるようになるだろう。

2022年後半に量産が開始するTSMCのN3プロセスの最初の顧客は、Appleとなり、同社の新型MacBook Pro14/16インチに搭載されるM2 Pro/M2 Maxチップの製造を担当すると見られている。



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