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中国・上海で1.2kmとなる超電導送電ケーブルの全負荷運転に成功

中国の国営放送新華社通信によると、中国・上海において送電容量35kVとなる超電導送電ケーブルの全負荷運転に成功した事が報じられている。

新華社通信によると、この種の超電導送電ケーブルとしては世界で唯一であり、キロメートルレベルの超電導ケーブルとしても世界最長とのことだ。計画では、完全にダクト内に収められた超電導ケーブルは全長約1.2kmの長さで、都市中心部で運用されるという。

超電導送電ケーブルは、超電導を利用して電気をほとんどロスなく送電する事を可能にする。現在の技術では、低温の液体窒素の中に超伝導体を浸すことで送電抵抗をほぼゼロにすることで実現している。従来の送電ケーブルと異なり、送電ロスがほぼないので、超電導ケーブル1本で、従来のケーブル4~6本と同じ電圧レベルの電力を送電でき、地下の配管スペースを約70%節約できる。

新しい実証プロジェクトは、上海市のダウンタウン徐匯区にある2つの220kV変電所間の1.2kmに及ぶ。設計電流は2200アンペア。このケーブルは、「Shenergyグループ傘下の上海電気ケーブル研究所(SECRI)のエンジニアによる20年にわたる努力の結果であり、過去60年にわたり電気ケーブルを専門としてきた企業であり、超伝導送電業界を先導するものである」と新華社通信は伝えている。

「超電導ケーブルが普及すれば、上海のような超大型都市における高い電力密度と限られたスペースの問題を解決することができる」と、中国工程院のメンバーで超電導ケーブルの専門家であるHuang Chongqi氏は語る。上海電線研究院(SECRI)のチームは、このフロンティア産業を開拓するためには、独自のイノベーションが不可欠だと考えている。

「かつて外国が独占していた超電導原料のコストを3分の2近くまで下げることができたのは、私たちの自主設計のおかげです」とSECRIのシニア・エンジニアであるHuang氏は語った。

超電導ケーブルシステムにおける微弱な電気信号の検出と分離は、世界トップクラスの技術的課題だったが、SECRI のエンジニアは独自に取り組み、重要な試験データを取得したという。

2022年9月、国家発展改革委員会は、中国が世界最大の電力システムを構築したというデータを発表した。中国の35kV以上の送電線の長さは現在140万マイル(226万キロメートル)に及び、地球を56周するのに相当する。

黄氏によれば、上海の1.2kmの送電線は例外的なものだが、5kmや10km級のケーブル開発の良い出発点になるという。SECRIの副主任技師であるZong Xihua紙は、「以前は高圧ケーブルをすべて輸入していましたが、国産のケーブルが追いついてきました。現在、我々は超電導送電技術でいち早くスタートを切り、20年にわたる研究開発努力のおかげで世界的にリードしています」と述べている。


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