分析会社Canalysの報告によると、2023年第1四半期の世界のスマートフォン市場は5四半期連続で下落しており、前年同期比12%の減少を記録した。しかし、同社によると、地域のマクロ経済状況がいくつかの市場でスマートフォンベンダーにハードルをもたらしたため、この落ち込みは四半期中にすでに予想されていたとのことだ。
CanalysのアナリストToby Zhu氏は、「しかし、減少が続く中、いくつかの緩やかな兆しが見られる。特定のスマートフォン製品および価格帯の需要に改善が見られます。さらに、一部のスマートフォンベンダーは、生産計画や部品の発注に積極的になってきています。Canalysでは、チャネルやベンダーに関係なく、スマートフォン業界の在庫は2023年第2四半期末には比較的健全な水準に達することができると予測しています」と述べている。
現在、Samsungは22%の最大シェアを持ち、21%のシェアを持つAppleに追い付かれているようだ。iPhone 14 Proシリーズの需要増は、Appleが2023年第1四半期に成功したことに起因していると言われている。しかし、Appleは昨年、新型コロナウイルス関連の制限によりiPhone 14の生産に問題があったにもかかわらず、この数字を叩き出すことが出来たのだ。
さらに、Xioami(13%)、Oppo(9%)、Vivo(8%)が大きなシェアを獲得し、残りの28%は様々な無名の企業が握っている。Xiaomiがいくつかの新製品の発売により数字を伸ばした一方で、OppoとVivoは自国市場だけでなく、アジア太平洋地域での足場を固めることに成功した。
Canalysは、スマートフォンベンダーがプロモーションや値下げに多額の投資を行ったが、特にローエンドセグメントでは高インフレにより低迷している消費者需要を回復させることはできなかったと述べている。同社は、「継続的な落ち込みに緩やかな兆候が見られる」としながらも、消費者需要全体の回復を予測するのは時期尚早であるとしている。
この世界的な大流行が始まって3年が経つが、様々な理由で買い控えをしていた多くの人々にとって、その時期は目前に迫っているのではないだろうか。
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