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Zotac、世界初のソリッドステート冷却技術「AirJet」を採用したミニPCを発売

2022年末、Intelが支援するFrore Systemsが開発した、「AirJet」と呼ばれる革新的な冷却技術についてお伝えした。これは、ヒートシンクや回転するファンの代わりに、振動する膜を備えた固体設計を使用してシステム内の空気を出し入れするもので、「ファンレスで静音なのに風で冷却が出来る」という、理論的には両方の冷却技術の長所を提供するものだ。

今回、この冷却技術AirJetが、世界で初めてZotac製のミニPCに搭載される事が明らかになった。

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(Credit: Zotac)

Zotacの「Zbox Pico PI430AJ」は、2つのAirJetクーラーを使ってCPUを冷却する。CPUはCorei3を搭載しており、決して高いとは言えないが、Zotacの以前のファンレスミニPCは、Celeronプロセッサを搭載し、筐体全体がフィン付きヒートシンクを採用していたにもかかわらず、温度管理に難儀していたことを考えると素晴らしい進化だろう。

詳しいスペックは、Alder LakeファミリーのIntel Core i3-N300だ。これは800MHzで動作する8つのコアを持つ7WのCPUとなる。8GBのLPDDR5メモリ、M.2スロット、豊富なUSBとディスプレイポートを含むが、ストレージは別売りだ。価格は499ドルとなる。

The Vergeは、2つのZotac picoシステムで、AirJetの性能を確かめるべく、このシステムを搭載しているシステムと、していないシステムとでFurmarkストレステストを実施した。AirJetを搭載していない方は1fpsしか発揮できなかったが、AirJetを搭載したシステムは10fps程度を記録しており、かなりの性能差があることが分かった。Core i9クラスでどの程度性能を示せるかは不明だが、少なくとも小さなデバイスではAirJetの効果は大きそうだ。

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(Credit: Frore System)

Frore SystemsのCEOによると、ジェットの吸引力は非常に強く、デモはないが、15WのSteam Deckを冷却することもできるとのことだ。また、前回のレポート時から更にクーラーを改良したようで、以前の報告でAirJet Miniが5.25Wの熱を放出することを紹介したが、現在Miniで10Wまで対応出来るとのことだ。大型のProバージョンも理論上は10Wの電力を扱うことができたので、改良により更に性能がアップしている可能性がある。

いずれにせよ、小型デバイス、そしていつかはラップトップにも使える、冷却の可能性を秘めた製品の登場は、ポータブルデバイスに革命をもたらすだろう。


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