半導体大手のTSMCが1nm生産に向け、台湾で最先端ファブの開発計画を始動させたことが、台湾メディアによって報じられている。この発表はTSMCが高雄に3番目の2nmプロセス向けの工場を建設するとした最近の発表に続くもので、TSMCの工場建設ペースが加速している事を示すものだ。
TSMCの1nm計画については、IEDMカンファレンスで触れられていた。同社は2030年までに1nmノードを開発する計画を発表し、興味深いことに、複数の3D積層チップセットを通じて、このプロセス上になんと「1兆トランジスタ」を集積するという楽観的な見通しを示している。TSMCは2nm以降、1.4nmと1nmプロセスの名称をA14とA10に変更している。しかし、成功はTSMCがこの目標をどのように達成するかにかかっているが、同時に歩留まりと供給面での安定も注目されるところだ。
Taiwan Economic Dailyによると、TSMCの1nm計画は、1兆台湾ドル(4,720億円)を超える高価なものである。施設は台湾南部嘉義県にあるサイエンスパーク(STSP)に建設される見込みで、推定面積は100ヘクタール、60対40の割合で分割され、新施設内で半導体とICパッケージングの両方の生産に対応する。TSMCはまた、台湾内に複数の2nmファブを設立する予定である。
とはいえ、1nmはまだ5年近く先の話であり、1nmに先行する複数のプロセスが登場するのがまずは重要になる。現在の所は、TSMCが将来をリードする可能性はあるが、Intelは「4年で5ノード」という目標を達成しており、今後も順調に進めば勢力図を着実に塗り替える可能性もある。
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