Sonyは2023第1四半期決算を発表した。今期は31%の減益となったが、PlayStationビジネスの成功を受け、通期見通しを上方修正した。また、2020年に発売されたPlayStation 5の累計販売台数が4,200万台に達したことも明らかにした。
Sonyの当四半期の売上高は、前年同期比32.9%増の2兆9,636億円。営業利益は30.6%減の2,530億円で、前年同期比31%減となったが、それでも予想を上回った。
PlayStation 5については、当四半期も好調だった。Sonyは4月から6月にかけて330万台を販売し、前年同期の240万台から37.5%増加した。これで生涯累計販売台数は4,170万台となり、先月Jim Ryan社長兼最高経営責任者(CEO)が発表した4,000万台以上のPS5コンソールの販売を裏付けるものとなった。同社は、2024年3月に終了する今年度中にPS5の販売台数2,500万台を達成したいと考えている。なお、前年度の販売台数は1,910万台だった。
ゲームについては、サードパーティーの売上により、PS4およびPS5のタイトルは前期比19.7%増の5,650万本を販売した。『Final Fantasy 16』や『Diablo IV』などの発売がゲーム売上を押し上げた。
PlayStation Networkの月間アクティブユーザー数は500万人増の1億800万人で、最も興味深い数値のひとつは、デジタルダウンロードと物理的コピーの比率である。前者はここ数年増加傾向にあったが、2022年第1四半期には79%であったものが、2023年第1四半期には72%まで低下した。
Sonyは今回、ゲームとネットワークサービスの売上高見通しを7%増の4.2兆円、全体の売上高見通しを6%増の12.2兆円に修正した。スマートフォンなどに使われるイメージセンサーについては、中国の携帯電話市場の回復が予想以上に長引いていることや、Appleが最近強調した米国での減速を理由に見通しを下方修正した。
Sonyの執行役員財務IR担当の早川禎彦氏は、「スマートフォン市場は今年度後半から回復すると予想していたが、少なくとも来年度までは回復しないと見ている」と述べた。
Sony Picturesの業績も、『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』のヒットにもかかわらず、前年同期比で減少した。同社は、同事業の回復も見込んでおらず、全米脚本家組合と全米映画俳優組合によるストライキの影響により、昨年4月の予測よりも業績が悪化するとみている。
Sources
- Sony: 2023年度 第1四半期
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