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ストリーミング業界はここ数年、群雄割拠状態だったが、どうやらその勝者が絞られてきたようだ。

Financial Times紙によると、Disney、Comcast、Paramountと言った鳴り物入りでストリーミングサービスに参加した大手エンターテインメント企業のストリーミング部門は全て赤字に陥っており、Warner Bros Discoveryはわずかな利益を上げるのみに留まっているという。こうしたエンターテインメント企業のストリーミング関連の損失は50億ドル(7,000億円)以上に及び、既に投資家達は事業の縮小や分社化について話し合っているとのことだ。

中でもParamount+は間違いなく最も問題を抱えていると見られている。このストリーミングサービスはCBS All Accessとしてスタートし、2019年にViacomと再合併し、2020年1月にXfinity Flex(Comcast)が独占的に提供した。2020年9月までに、ViacomはこのプラットフォームをParamount+にリブランドし、独立したストリーミングサービスとし、番組をオンデマンドのCBS番組から、より多くのオリジナルシリーズや「プレミアム」コンテンツに拡大する計画を立てた。

paramount plus
(Credit: Paramount)

ここ数週間のうちに、支配的な株主であるShari Redstoneは、このプラットフォームをSkydanceに売却するための協議を開始したという。協議は初期段階にあるため、取引の詳細は不明だ。ParamountのCEOであるBob Bakish氏は、Warner CEOのDavid Zaslav氏とも合併について話したと報じられている。しかし、内部情報筋は、どちらの取引も暫定的なものであり、実現しないかもしれないと警告している。

ストリーミング配信での損失に加え、かつての栄華を誇ったメディアコングロマリットは、緊縮気味の広告市場、テレビ収入の大幅な落ち込み、最近の148日間の脚本家ストライキによる制作費の高騰に苦しんでいる。

LightShed Partnersのアナリスト、Rich Greenfield氏は、Paramountはパニック状態にあり、合併を必死に模索していると述べた。

「テレビ広告は大きく落ち込んでおり、コードカットは加速し続け、スポーツのコストは上昇し、映画事業はうまくいっていない。あらゆることがうまくいかなくなっている。各社が生き残るために知っている唯一の方法は、合併してコストを削減することです」と、同氏は述べている。

そもそもの誤りは、これまでのケーブルテレビ業界やハリウッドが安易に、既存のストリーミング・サービスを模倣し、これまでライセンスを受けていたコンテンツを引き取ることで、すべての収益を自分たちで集めようと考えた事だろう。

従来のメディア所有者が苦戦する中、10年以上前にストリーミングモデルを先駆けたNetflixの強さが改めて浮き彫りになっている。

「過去4年間、エンターテインメント業界は、ストリーミング戦争の最初の一撃と戦うために、酔っぱらいの船乗りのように金を費やしてきました。今、我々はようやく二日酔いと未払いバーの請求書の重みを感じ始めている。Netlixの競合他社にとっては淘汰が始まったのです」。

Netlixはここ数年、ほぼ黒字を維持している。直近の決算報告では、ウォール街のアナリストの予測を大きく上回り、900万人以上の新規加入者を獲得した。この成長は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより人々が自宅謹慎を余儀なくされた2020年初頭以来、同社にとって最高のものだった。最近の “積極的な”値上げでさえ、このプラットフォームに害は与えていない。

一方、小規模な新興企業は、生き残りをかけて奮闘しているため、値上げによって顧客を失いつつある。

残念なことに、Warnerではこの2四半期だけで200万人以上の加入者が流出した。多くの顧客を失うことは避けられなかった。エンターテインメント業界の巨人Disneyでさえ、2023年を無傷で乗り切ることはできないだろう。Disneyのストリーミング・プラットフォーム「Disney+」は、今年最初の3四半期で16億ドルもの損失を出した。同時期に800万人の新規加入者を獲得したにもかかわらず、この損失である。現在はリストラの真っ最中で、7,000人の従業員が職を失っている。現在、同プラットフォームは2024年に黒字化すると予測している。

Greenfield氏によれば、買収による成長は答えではない。Warnerのように、ストリーミング分野の他社と合併することで損失を取り戻そうとしている企業は、さらに苦しむことになるかもしれない。

「正しい答えは、ストリーミング・ビジネスに参入するのをやめようということです。その答えは、もっと小さくなって集中し、巨大企業になろうとするのをやめようということです。大幅に縮小しましょう」。


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