ネットフリックス(Netflix)は来月、12カ国で新たな広告付きプラン「広告つきベーシック」を開始する。オーストラリア、ブラジル、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、韓国、メキシコ、英国、米国では、11月の第1週に「広告付きベーシック」プランが利用できるようになりる。日本では11月4日(金)午前1時から開始される。料金は月額790円。
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新プランの加入者には、平均して1時間の番組につき4〜5分の広告が挿入されるようになる。各広告は15秒か30秒の長さで、ネットフリックスの幹部によると、同社はいかなる政治的広告も受け入れないとのことだ。
新プランは、ネットフリックスのカタログのほとんどを含むが、すべてではない。映画やテレビ番組の中には、ライセンス上の制約から利用できないものもある。ネットフリックスのCOOであるグレッグ・ピーターズ(Greg Peters)氏は、これらの保留は市場によって異なり、“カタログの5%から10%に影響する”としている。ピーターズ氏は、「我々は、時間をかけてこの数を減らす努力を続ける」と述べている。
ネットフリックスは、新しい「広告付きベーシック」プランに加えて、従来の「ベーシック:990円」、「スタンダード:1490円」、「プレミアム:1990円」の3つの広告なし料金プランは引き続き継続する。新プランの導入に伴い、Netflixは両ベーシックプランの解像度も480pから720pにアップしている。ただし、ネットフリックスの番組を4K HDRで見たい人は、依然として同社の最も高価な「プレミアム」プランに加入する必要がある。
この新プランが、既存顧客がより高価なプランからダウングレードするという“共食い”につながるかどうかという質問に対して、ピーターズ氏は、同社はこの問題をあまり気にしていないと述べた。ピーターズ氏は、「我々は消費者に選択肢を提供したい」と述べ、「同等の(広告なしの)プランに対して、中立からプラスになるような価格設定をモデル化した」と付け加えた。
また、広告の仕組みについては下記の通りになることをネットフリックスは明らかにしている。
- 広告のフォーマット開始当初は、15秒または30秒の広告を、番組や映画の上映前や上映中に流す予定。
- 広告主のコントロール広告主が適切な視聴者にリーチし、消費者にとってより適切な広告を提供できるよう、国やジャンル(アクション、ドラマ、ロマンス、SFなど)別に幅広いターゲティング機能を提供する予定。また、広告主は、自社のブランドと矛盾する可能性のあるコンテンツ(例:セックス、ヌード、グラフィックバイオレンス)に広告が表示されないようにすることができる。
- 検証ツール。DoubleVerifyおよびIntegral Ad Scienceとパートナーシップを結び、2023年第1四半期から広告のビューアビリティとトラフィックの妥当性を検証する。
- オーディエンス測定。広告主がNetflixがターゲット層にどのようにリーチできるかを理解できるように、ニールセンは米国におけるデジタル広告視聴率(DAR)を使用する。これは2023年中に利用可能となり、最終的にはNielsen ONE Adsを通じて報告される予定。
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