Twitterを買収して1週間経つが、Elon Musk(イーロン・マスク)氏はサイト全体を有料化できないか検討していると、ニュースメディアPlatformerが報じている。この驚くべき計画は、Twitter Blueの新しいサブスクリプションプランが会社を赤字にするかもしれないという従業員の指摘を受け、そのような動きをする計画が持ち上がったという。
有料版のTwitterを果たして誰が利用するのか
10月末にMusk氏が洗面台を持ってTwitter本社に入ったとき、彼は恐らくこのSNSの運用について楽観的だったに違いない。だが、今回の報道が事実ならば、大きな混乱が起きていることが窺える。
取締役会を解任し、自らをCEOの椅子に据えた後、Musk氏はたった一人でTwitterの意思決定を行っている。2週目に入り、これらの決断はすでに裏目に出ているようだ。
Musk氏は、Twitterの認証済みユーザーが認証バッジを維持するために毎月20ドルの購読料を支払う必要があると、世界に向けて大々的に発表していた。いくつかの反発を受け、Musk氏はこの料金を月額8ドルに引き下げ、購読しているユーザーに対する広告を減らすことでアプリの広告負荷を軽減する新機能を追加した。
現在の試算では、Twitterは米国市場でユーザー1人当たり1ヶ月に約6ドルの広告収入を失い、サブスクリプションに対するGoogleとAppleの収益分配を考慮すると、このプランが始まるとTwitterは赤字になるとのことだ。従業員がPlatformerに語ったところによると、新しい計画にはビジネスの基礎が欠けているとしている。
加入者に多くの機能を提供するというMusk氏の積極的な計画は、ソーシャルメディア企業の収益源を増やし、その真の可能性を引き出すことを目的としていた。しかし実際は空回りしているようだ。
既に先日、解雇された数十人の従業員がTwitterに戻るよう要請されていると報じたが、これは、人の手を介さずに行われたプロセスが、従業員の貢献と会社のニーズを真に理解することなく、行き当たりばったりに行われたことを示している。
Musk氏の当初の計画では、土曜日までにサブスクリプションサービスを開始する予定であり、同社はそのためのリリースノートまで公表していた。だが、米国で中間選挙が行われる中、サービスの開始によって何千もの認証済みアカウントがTwitterに参入することを意味すると認識し、現在では開始が延期されている。
Twitter Blueの惨事が明るみに出たことで、Musk氏と彼のアドバイザーは現在、Twitter全体を有料化し、全員に利用料を払ってもらえないかと思案しているそうだ。1つの方法として、毎月期間限定で利用できるようにし、その後、購読料を支払うことでより多くのコンテンツを閲覧できるようにする形とのことだ。
440億ドルの買収のために負った莫大な負債の支払いを円滑に進めるために毎年10億ドルを調達する必要があるMusk氏は、早期の収益化を求められている分、視野が狭くなってしまっているのかも知れない。
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