日本だけではなく、世界で年々成長が続いているゲーム市場は、世界的な新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、更に大きな成長を遂げている。調査によると、2021年の世界のゲーム市場は約22兆円と言われており、これは今後も成長が続いていくことが見込まれる。
“ゲーム”というと子供や一部の人の熱心な人々の趣味というイメージが強く、子供の「ゲーム依存症」を心配する保護者も多い事だろう。しかし、ExpressVPNの調査によると、実はゲームに熱中しているのは若いZ世代(今の10代から20代前半)よりも、その上のミレニアル世代(20代後半から40代後半)であることが明らかになった。つまり、昨今話題になっている「ゲーム依存症」について、子どものゲーム依存を懸念するのは見当違いであると言うことになる。
では、「ゲーム依存症」とはどのような人のことを指すのだろうか?厚生労働省によると以下のような症状が「ゲーム依存症」であると定義されている。
- ゲームをするために睡眠や学業の時間を削る
- 食事中や他人との会話中にもゲームをする
- 体調不良が起こる
- ゲームのことを注意されるとイライラする
ExpressVPNは英国と米国の各1,000人のゲーマーと呼ばれる人々を対象に調査をし、世代別のゲーム週間の傾向について調べている。その中でわかった「ゲーム依存症」の実態について見ていこう。
ExpressVPNによる「ゲーム依存症」の実態調査
30代と40代のゲーマーは毎日ゲームをする傾向が強く、68%が毎日ゲームをしている
以下の表をご覧頂ければ分かるように、36歳から55歳のゲーマーの中には、1日10時間以上ゲームをしている人が実に各20%近くいることが調査により明らかになった。 これはまだ学生が多いZ世代に比べ、大人のミレニアル世代以上の方が自由な時間とお金が多いことも理由と考えられる。
ミレニアル世代の5%が「ゲームに依存していると感じる」と回答
ゲーム依存症の症状の一つに「食事中や他人との会話中にもゲームをする」と言うものがあるが、調査結果では30%近くのゲーマーが常にゲームのことを考えていると認識しており、半数近くがゲームに比べて他のことはつまらないと感じている事が分かった。また、ゲームに依存していると認識があるゲーマーの多くが、認識があってもゲームを続けてしまうと回答している。
女性の方が長時間のゲームプレイに罪悪感を感じている
男性のイメージが強いゲームだが、女性のプレーヤーも多く、ゲーム好きに性別は関係ないのが現状だ。しかし、ゲームに対する認識には違いがあるようだ。
多数の女性が、ゲームに費やす時間をさらに減らしたいと思っており、自由な時間をゲームに費やすことに、男性よりも罪悪感を感じていると回答している。
男性は友人とゲームを楽しんだり、新しい出会いを求めてゲームをすることが多いようだ。逆に女性はリラックスしたり、自分が楽しむための時間としてゲームをする傾向にあるようだ。また、男性はプロゲーマーを目指すなど、ゲーム業界でキャリアを求める可能性が高い事も明らかになった。
以上のように、子供のものと思われていたゲームは今や年代に関わらず多くの人に楽しまれると同時に、「ゲーム依存症」のようなメンタルヘルスに繋がる問題も幅広い世代で見られる様になっている。ゲーム依存症かもしれないと自覚がある人は、少しずつ、プレイする時間を減らしてみたり、違う趣味を探してみるのも良いだろう。また、深刻な場合は専門家に相談してみる必要もあるかもしれない。
Source
- ExpressVPN: 【調査結果】意外?最もゲームに時間を費やしているのは30代中心のミレニアム世代
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