Reutersの報道によると、Microsoft、GitHub、OpenAIの3社は、GitHubのAI搭載コード作成支援ツール「Copilot」の作成に外部のライセンスコードを使用したとする集団訴訟について、裁判所に却下を求めているとのことだ。Microsoft傘下のGitHubとOpenAIは、2日にサンフランシスコの連邦裁判所に提出した2つの文書で、訴訟で主張されていることは事実無根であると主張している。
2021年に導入されたCopilotは、OpenAIの技術を活用し、プログラマーのコードエディター内ですぐにコードの行を生成し、提案する。導入直後、このプログラムはGitHubから一般にアクセス可能なコードを基に学習させるため、著作権法に抵触するのではないかという疑問の声が上がっていた。
そして、プログラマーで弁護士のMatthew Butterick氏とJoseph Saveri Law Firmの弁護士が協力して、このツールが「前例のない規模のソフトウェアの違法コピー」に依存していると主張し、昨年11月に集団訴訟の訴状案を提出したのだ。その後、同じ理由で、Butterickと彼の弁護団は、2人の匿名のソフトウェア開発者のために、2番目の集団訴訟案を提出した。Microsoft、GitHub、およびOpenAIは、この訴訟の却下を要求している。
嘆願書に記載されているように、Microsoft、GitHub、OpenAIの3社は、訴状が「2つの本質的な欠陥で失敗している」と言い、同様にOpenAIは、原告が「認識可能な法的権利の侵害を訴えることができない主張の袋小路を主張している」と述べている。両社は、原告がその主張をするために「仮定的な出来事」に頼っていると主張し、彼らがツールによって個人的にどのような損害を受けたかを記述していないと述べている。
MicrosoftとGitHubは申請書の中で、「Copilotは、一般に利用可能なオープンソースコードのコーパスから何も取り出さない」と主張している。その代わり、Copilotはすべての公開コードから得た知識に基づいてアイデアを与えることで、開発者がコードを書くのを支援する。
さらに、MicrosoftとGitHubは、「自分たちが喜んでオープンソースとして配布しているソフトウェア」に関連して、「差し止めと数十億ドルの大金を要求する」ことによって、原告こそが「オープンソースの原則を損ねる」存在だと主張している。
訴えを退けるための法廷審問は5月に予定されている。
Microsoftは、AI搭載ソリューションの利用を妨げる潜在的な法的障害にもかかわらず、OpenAIとの長期的なパートナーシップの強化に数十億ドルを投じている。さらに、Word、PowerPoint、OutlookにAIを統合することや、AIチャットボット「ChatGPT」を「Bing」に統合することを目指していると言われている。
法的な問題に対処しているのはMicrosoft、GitHub、OpenAIだけでなく、他の企業もAIに注目している。ButterickとJoseph Saveri Law Firmは今月初め、MidJourney、Stability AI、DeviantArtのAIアートツールがインターネットからアーティストのコンテンツを盗み、著作権法を侵害していると主張し、新たな訴訟を起こしている。さらに、Stability AIは、同社のStable Diffusion製品を使ってウェブサイトから画像を「違法に」スクレイピングしているとして、Getty Imagesから訴えられている。
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