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Intel、半年経たずにRISC-V開発環境「RISC-V Pathfinder」を終了

フリーでオープンソースなRISC-V CPU設計の利用を促進するために、Intelが立ち上げた「RISC-V Pathfinder」が、わずか半年で終了したことが明らかになった。

「RISC-V Pathfinder」プロジェクトは、2022年8月に立ち上げられた。Intel CorporationのRISC-V Ventures担当ジェネラルマネージャであるVijay Krishnan氏は、8月30日の共同プレスリリース(現在は閉鎖されている)で、次のように語っていた。「Intel Pathfinderを利用することで、ユーザーはIntel FPGAや仮想シミュレータ上でプレシリコンコンセプトのテストドライブを行うことができるようになります。製品開発のライフサイクルの中で、ユースケースを前もって証明しようとするプレシリコンアーキテクト、ソフトウェア開発者、プロダクトマネージャーにとって、非常に大きな価値があるはずです。」

だが、現在「pathfinder.intel.com」にアクセスしても、次のようなメッセージが返ってくるだけである。

このたび、Intel Pathfinder for RISC-V プログラムを終了させていただくことになりましたので、お知らせいたします。

Intelは追加のリリースやバグフィックスを提供いたしませんので、お客様の開発ニーズに最適なサードパーティ製 RISC-V* ソフトウェア・ツールに速やかに移行していただくことをお勧めします。

そもそも、Intelは2022年12月1日時点では、Pathfinderの今後の改善について発表していた

その中でKrishnan氏は、「猛烈な実行ペースを維持し、エコシステムのコラボレーションを促進することが、Intel Pathfinder for RISC-Vの重要な必須条件だ」と記していた。そして、Intelのインキュベーション&ディスラプティブ・イノベーション(IDI)グループのインキュベーション最高責任者、コーポレート・バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのSundari Mitra氏は、次のように声明を発表していた。「Intel Pathfinder for RISC-Vが、市場のニーズに適応し続けながら急速に成長していることに、私たちは大きな期待を寄せています。」

だが現在では、上記の声明も削除され読むことが出来なくなっている。

ちなみに、Krishnan氏のLinkedInのプロフィールには、RISC-VのCEOとしての地位は2023年1月に終了し、その後は「GM, new initiatives」になると記されている。

Intelは、これ以前にも、RISC-V CPUの設計者であるSiFiveに資金を投入し、RISC-Vの開発に10億ドルを投じ、RISC-V Internationalに参加し、「アーキテクチャの進化に大きく貢献する」と表明していたため、今回の動きは少し疑問にも思える。だが、同社のその悲惨な財務状況を考えると、単にこれ以上RISC-Vをサポートできないだけなのかもしれない。

そもそもIntelがRISC-Vの強化を目論んだのも、スマートフォン市場で圧倒的に地位を築いているArmのエコシステムに風穴を開けることと、Intelのファウンドリビジネスのための潜在的な顧客プールを作ることの2つであると広く見なされている。余裕のある時分には可能かも知れないが、既に報道されているように、同社は売り上げの急減により支出の削減を余儀なくされている。

「RISC-V Pathfinderは、RVコア、オープンソースツールチェーン、オペレーティングシステム、ハードウェアプラットフォーム間の相互運用性を確保するために、多くの関係者を集め、RISC-Vの世界で非常に良い勢いを見せていたのです。基本的に、RISC-Vの使用における参入障壁を減らし、人々が迅速に立ち上がることを容易にするものです。これが単なる道路の凹凸に過ぎず、他の多くのIntel RISC-Vの取り組みが継続されることを期待したい。」と、組み込みシステム開発会社 Ashli​​ng の CEO である Hugh O’Keeffe 氏は書いている。


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