IntelがCore i9-13900KSを準備していることは周知の事実だ。この特別仕様の数量限定Raptor Lakeプロセッサは、6GHzという驚異的な速度までブーストされるが、初期のベンチマークでは、Core i9-13900KSは既存のRaptor LakeフラッグシップチップであるCore i9-13900Kよりもそれほど速くないかもしれないことが判明している。
Core i9-13900KSは、Core i9-13900Kと構成となっており、24コア32スレッドとなる。さらに、8個のPコアと16個のEコアで構成される。したがって、Core i9-13900KSの性能向上は、すべてクロック周波数の向上によるものだ。通常のCore i9-13900Kは、IntelのThermal Velocity Boost(TVB)技術によって5.8GHzに到達するが、Core i9-13900KSは6GHzに到達する。200MHzの追加で、Core i9-13900KSはCore i9-13900Kよりわずかに上昇する。
今回、Core i9-13900KSの3つのGeekbenchスコアがリークされた。
3つある中で最も結果が良かったのは、シングル2319、マルチ26,774と言うスコアだった。テストシステムのその他の構成は、Asus ROG Maximus Z790 Heroと超高速32GB DDR5-7200メモリキットであった。
シングルコアスコア | マルチコアスコア | |
---|---|---|
Core i9-13900KS | 2,319 | 26,774 |
Core i9-13900K | 2,227 | 24,311 |
Ryzen 9 7950X | 2,192 | 22,963 |
Core i9-12900KS | 2,081 | 19,075 |
Core i9-12900K | 1,988 | 17,324 |
Core i9-13900Kは、Core i9-13900Kよりも4.1%高いシングルコア性能を実現しているようだ。また、Core i9-12900KSとCore i9-12900Kをそれぞれ11.4%、16.6%上回った。Core i9-13900KSは、AMDの現行のRyzen 7000フラッグシップであるRyzen 9 7950Xと比較しても、5.8%高いシングルコア性能を示している。
マルチコア性能では、Core i9-13900Kが最大で10.1%高速化した。また、Core i9-12900KSを40.4%、Core i9-12900Kを54.5%、それぞれ上回った。一方、Ryzen 9 7950XもCore i9-13900KSには及ばず、6GHzのチップは16.6%高いマルチコアスコアを獲得した。
IntelはCore i9-12900KSで、最速のゲーミングプロセッサーを実現したが、その後AMDがRyzen 7 5800X3Dを安価に供給し、その座を奪ってしまった。そして今度は、IntelはCore i9-13900KSで王座奪還を目指すようだ。しかし、巷では、AMDが2023年に向けて最大3つのRyzen 7000 3D V-Cacheチップを開発中と伝えられており、ゲーマーにとっては素晴らしい選択肢が出そろいそうだ。
コメントを残す