PC市場、特にIntelにとって、このところ厳しい状況が続いている。同社は、第2四半期に黒字に転換するまでの2四半期に渡って、厳しい状況に苦しんだ。AMDは、コンソールや携帯ゲーム機での優位性はもちろんのこと、データセンターやサーバー市場での強力なプレゼンスにより、少し健闘している。しかし、全体的に見れば、PC市場はこの1年間低迷を続けており、それがようやく終わりを告げようとしている。新しいレポートによると、クライアントPC市場は回復し始めており、Intelは上昇傾向にあり、AMDは少し苦しんでいる。
Jon Peddie Researchのレポートによると、PC市場は前年比ではまだ減少しているものの、回復し始めているとのことだ。JPRの調査によれば、クライアントPCのCPU出荷総数はこの四半期に17%増加し、第1四半期の4,600万台から第2四半期には5,400万台近くにまで増加した。ただし前四半期比では増加したものの、前年同期の7,000万台は下回っている。
また、興味深い事に今四半期の市場シェアとしては、AMDが5.3%減少したのに対し、Intelはなんと23%増加しているという。IntelはすでにノートPCとデスクトップPCのCPU市場で圧倒的なシェアを誇っているため、なぜこのようなことが可能なのかは不明だ。Ryzen 7000シリーズは、新しいマザーボードと高価なDDR5メモリが必要だったため、高価なアップグレードと考えられていたからだ。IntelのRaptor Lakeも、古いDDR4メモリ規格をサポートしながら、AMDの最新チップに対して健闘した。
同レポートはまた、あらゆるプラットフォームでCPU出荷が軒並み減少している事も指摘する。例えば、CPUの販売台数は全体で前年比23%減となった。特定のプラットフォーム別に見ると、デスクトップCPUの売上は25%減、ノートブックCPUの売上は22%減であった。
新型コロナウイルス感染症のパンデミックの末期にあったわずか1年前の需要旺盛な時期の水準に戻るには、さらに多くのハードウェアが販売される必要があるが、全体的に見れば、このレポートはPC市場全般にとって良いニュースだ。今年の残りがどうなるかはまだわからないが、Intelはモバイル専用のMeteor LakeとRaptor Lakeのリフレッシュを展開し、年末シーズンを迎える用意がある。しかし、AMDがこの時期にデスクトップやモバイル向けに何か新しい製品を発表するかどうかは不明だ。いくつかの新しいGPUを発表することは分かっているが、CPUの計画は不明である。
また、JPRの詳しいレポートは以下のサイトから読むことが出来る。ただし、有料の完全版は3,000ドルとのことだ。
Sources
- Jon Peddie Research: Client CPU shipments up 17% from last quarter
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