Financial Timesの報道によると、ドイツ当局は、追加予算がないため、Intelが建設を予定しているドイツ・マグデブルク近郊の先端プロセス工場に対する更なる補助金の要請に応じられない可能性があるとの事だ。
ドイツの財務大臣であるChristian Lindner氏はFinancial Timesに対し、「予算にこれ以上使えるお金はない。我々は今、予算を拡大するのではなく、統合しようとしている」と述べている。
昨年3月中旬、Intelはドイツに170億ユーロを投資し、ザクセン・アンハルト州の州都マグデブルクに2つの半導体工場を建設することを発表し、欧州委員会の承認を得て2027年にオンライン生産する予定であると発表した。しかし、ファブの建設が遅れ、エネルギー価格、材料費、インフレの上昇により、現在、生産施設のコストは300億ユーロになる見込みだ。
この新工場は、Intelの最先端技術であるオングストローム時代のトランジスタ技術を用いた製品を提供することが期待されており、ファウンドリー顧客とIntel自身の両方の製造ニーズに応えるIDM2.0開発戦略の一環となる。Intel自身も、より高度なツールを導入することを決めたことで、当初予算から大幅な増額になったようだ。
Intelは当初、ドイツ政府による工場建設補助金の100億ユーロへの増額を期待していたが、ドイツ政府は、現段階ではエネルギーコストや工場建設コストの上昇により、投資額の増額は不可能で、既存の約68億ユーロの投資予算しか維持できないとしている。
Intelのこれまでの発表によると、欧州では30年以上前から事業を展開しており、EU域内に約1万人の従業員がおり、過去2年間で100億ユーロ以上を欧州のサプライヤーに費やしている。この投資は2026年までに倍増する見込みで、欧州に好循環をもたらし、Intelと欧州の研究機関との長期的な関係を強化し、先端技術の成長を牽引していくとしている。
Source
- Financial Times: German finance minister rules out extra funds for Intel chip plant
- via Tom’s Hardware: Germany Refuses to Increase Subsidies for Intel’s Fab
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