テクノロジー系YouTuberの「Moore’s Law is Dead(MLID)」によると、AMDがCOMPUTEX 2022で明らかにしたRyzen 7000の性能は、その一端でしかなく、実際の性能は更に素晴らしい物になりそうだ。
Moore`s Lew is Dead(YouTube): Zen 4 IPC & Max Clocks Leak: Confirming +30-40% MT, +20-30% ST! (+ X670E Pricing Leak)
- AMDがCOMPUTEX 2022で発表したRyzen 7000のパフォーマンスは、本来の性能向上を隠している可能性がある。
- 実際の性能は、シングルスレッドで20%~30%、マルチスレッドで30~45%の向上が見られる可能性。
- Zen 4へのV-Cacheの搭載は2023年までないかも知れない。
Ryzen 7000はまだ本気を見せていない可能性
AMDはComputex 2022において、デスクトップCPU「Ryzen 7000 」(コードネーム:”Raphael”)を正式に発表した。発表の際には、概要の発表のみで、技術的な詳細は明らかにされなかったが、Zen 4ではシングルスレッド性能が15%以上向上し、最大ブーストクロックが5GHzを超えることを明らかにしている。
ただし、これらの発表から、期待される性能向上が予想よりも控えめであったため、Intelの第13世代「Raptor Lake」CPUに比べて劣るように見られ、一部のファンは落胆することになった。これらの懸念を払拭するために、AMDのRobert Hallock氏はインタビューに応じ、シングルスレッドパフォーマンスの向上幅が15%というのは、だいぶ控えめに見積もった物で、実際は更なるパフォーマンスアップが望める事を明らかにしている。
しかし、このHallock氏の発言以前から、一部のリーカーやアナリストは、COMPUTEX 2022で示されたスペックアップの推定値を正しい物だとは思っていなかった。YouTubeチャンネル「Moore’s Law is Dead」のTom氏は、AMDの推定値を「サンドバッグ」と呼び、実際の飛躍的な性能向上を秘密にしておこうとする試みだと見ている。
Tom氏は今回、実際の性能の数字と思われるものを詳しく説明したビデオを公開した。彼の情報源によれば、Zen 4ではZen 3に比べてシングルスレッド性能が20~30%、マルチスレッド性能が30~45%向上するとのことだ。この性能向上は、実際のIPC(Instruction per Clock)の向上というよりも、クロック周波数の大幅な向上が関係している。
MLIDの情報提供者は、「生産性ベンチマークでは、同じクロックスピードでZen 3よりも7~9%高いIPCを実証している」と言及する。これは、重い計算負荷やゲーム用PPCと同じであることは100%確認されていない。クロック周波数に関しては、MLIDはSTの最大ブーストクロックが5.6GHz以上である事を報告している。
「はっきり言って、1コアを5.6GHz以上にブーストするサンプルを見たことがあり、5.5GHzはほとんどのコアで簡単にヒットするサンプルもある。」
Moore`s Law is Dead
Toms氏は、まだ未発表のZen 4cとZen 4 with V-Cacheについても触れている。彼によれば、V-Cache搭載のZen 4は「今年中に準備される可能性は非常に低い」とのことだ。同氏は、V-CacheがZen 4に搭載されるのは2023年の上半期末から中旬にかけてで、V-Cacheの搭載により、標準のZen 4に比べて10~15%の性能向上が得られるのではないかと見ている。
Zen 4cについては、Tomの情報筋によれば、AM5で16コア以上になる可能性が高いが、すぐに発売されることはないとのことだ。
コメントを残す