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デモで披露されたRyzen 7000はオーバークロックなしで5.5GHz動作していた

AMDは先日、現在開発中の次世代CPU「Ryzen 7000」シリーズを発表したが、その中で行った実機デモにおいて、CPUが示した「5.5GHz」というクロック周波数は、オーバークロックしていない状態での達成だったことが明らかになった。

この記事の要点
  • AMDの開発者がインタビュー動画の中で、Ryzen 7000シリーズのデモについて詳しく語った。
  • デモではRyzen 7000が5.5GHzで動作していたが、これはオーバークロックは全くしていない状態とのこと。
  • クーラーも特別な物は使っておらず、280mmのオールインワン液体冷却クーラーのみとのこと。

5GHzを優に超える性能を発揮するZen 4の実力

AMDのテクニカルマーケティングディレクターRobert Hallock氏とチーフアーキテクトのFrank Azor氏が、PCWorldの「TheFull Nerd」インタビューに参加し、Ryzen7000CPUショーケースを使用したComputex基調講演に関するいくつかの質問に答えている。 

新しいAM5プラットフォームと600シリーズマザーボードの詳細解説の中で、AMDはZen 4アーキテクチャに基づくRyzen 7000CPUに関する情報をいくつか明らかにした。

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5.5GHz超えで動作しているRyzen 7000(出典:AMD)

その中でも興味深い事は、今回発表で行われたデモで使われたサンプルはオーバークロックされていなかったと言うことだ。定格クロックでの動作で、そのスレッドのほとんどで5GHzを超えており、クロック周波数は複数のコアで5.2〜5.5 GHzの間で動作していた。そしてこのテストには特別な冷却装置も使われておらず、280mm Asetek製のオールインワン液体クーラーを使用していた。また、CPUは、2x16GBDDR5-6000CL30メモリを搭載したAMDエンジニアリングプラットフォームで実行されていた。AMDは、追加のオーバークロックなしで5GHzをはるかに超えて動作するZen 4を披露したわけだが、実際のブーストクロック速度はゲームとアプリケーションによって異なる。

さらに、Hallock氏は、AMD ComputexスライドのTDP170Wという数値が、個々のCPUのTDPではなく、PPT(ソケット電力)に言及していることを述べている。「AM5ソケットのPPT電力の増加の背後にある主な理由は、マルチコア周波数を増加させることでした」とHallock氏は説明している。PPTが高いほどTDPが高いことを意味するため、これに伴ってゲームのデモで見られるように、AMD Ryzen 7000CPUの周波数が高くなったようだ。

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masapoco

TEXAL管理人。中学生の時にWindows95を使っていたくらいの年齢。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題が得意だが、テクノロジー関係の話題も大好き。最近は半導体関連に特に興味あり。アニメ・ゲーム・文学も好き。最近の推しは、アニメ『サマータイムレンダ』

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