NVIDIAのGeForce RTX 4090は、非常に高価で、強力なグラフィックボードだが、その性能の代償として、高い電力を消費する。NVIDIAはこのボードにATX3.0対応の新しい種類の16ピン12VHPWR電源コネクタを使用しているが、これにより1本のケーブルで多くの電力を供給することが可能となっている。だが、このコネクタが電力に耐えられなかったためか、溶けてしまう事象が確認されているという。実際に写真が共有されているためご紹介しよう。
- Reddit: RTX 4090 Adapter burned
- Toms’s Hardware: Melted RTX 4090 16-pin Adapters: A Sign of Things to Come?
Redditには、少なくとも2人のRT 4090ユーザーが、使用中に12VHPWRコネクタが過熱して溶融したと報告している。PCの正確な構成は不明だが、グラフィックボードは、1人はGigabyte RTX 4090 Gaming OC、もう1人はAsus RTX 4090 TUF Gaming OC Editionを使用している。
NVIDIAはTom’s Hardwareの取材に対し、「報告を調査中」であり、「最初の所有者と連絡を取っている」「もう一人にも連絡を取る予定」であると回答している。
RTX 4090カードが発売される前に、PCI-SIG(PCIe仕様の策定団体)が新しい電源アダプタの「熱分散」を懸念しているという話が出た。後に、この問題をPCI-SIGに報告したのはNVIDIAであることが明らかになった。
新しい12VHPWRコネクタの様々な実装をテストした結果、厳しい曲げや40を超える接続サイクルを行うと、熱的ホットスポットが発生し、場合によってはケーブルが溶けてしまうこともあると結論付けたのだ。
Tom’s Hardwareは、この問題も上記の状況と似ており、ケーブルが電源コネクタの近くで曲がりすぎたために、そのピンの一部が「位置ずれ」または外れてしまい、ピン間で電源負荷が不均一になる可能性があると推測している。
この「曲げ」が生じるのは、カードが巨大であることも起因していそうだ。多くのRTX 4090ユーザーが、推奨される「3cm」を超えてケーブルを曲げずにカードをシャーシに装着するのに苦労していると思われる。
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