Appleは本日、新しいSoC「M2 Pro」及び「M2 Max」を採用した新しいMacBook Pro、そして新しいMac miniを発表した。M2 ProとM2 Maxは、昨年MacBook Airに搭載されて発売されたM2をより強力にしたものだ。
Apple M2 Pro
Appleのプレスリリースによると、M2 ProはM2を「スケールアップ」し、10または12のCPUコアと最大19のGPUコアを搭載したものとなる。12コア構成では、8つの高性能コアと4つの高効率コアを備える。ちなみに、MacBook Airに搭載されているM2は、8コアのCPUと8コアまたは10コアのGPUを搭載している。また、M2 Proは最大32GBのユニファイドメモリと組み合わせることが可能だ。
Appleは、12コアのM2 Proは、マルチスレッドアプリケーションにおいて、10コア版のM1 Proよりも最大20パーセント高速であるとしている。新しい19コアのGPU(M1 ProのGPUより3つ多い)では、パフォーマンスが最大20パーセント速くなる。
実際の例として、Appleによれば、M2 Proを搭載した16インチMacBookは、Xcodeでのコンパイル時にM1 Proに比べて25パーセント高速になるとしている。また、Intel Core i9プロセッサを搭載した従来の16インチMacBook Proと比べても2.5倍高速になったとされています。さらに、Photoshopでの画像処理は、M1 Proと比較して40%、Core i9と比較して80%高速になったと述べている。ただし、いつもの事ながら具体的な数値は示されていない。
Apple M2 Max
M2 MaxはフラッグシップSoCで、CPUはM2 Proと同じ12コアだが、GPUコアの最大数を38個に倍増している。さらに、ユニファイドメモリの帯域幅をM2 Proの200GB/sから400GB/sに倍増させることで性能を向上させている。その結果、グラフィックス性能は前世代のM1 Maxと比較して最大30%高速化されているとのことだ。また、M2 Proが最大32GBのメモリを搭載できるのに対し、M2 Maxは3倍の96GBを搭載できるようになっている。
M2 ProとM2 Maxは、噂されていたようなTSMCの最新ノードである3nmプロセスではなく、A15 Bionicと同じ、TSMCの5nmプロセス(恐らくN5Pノード)で製造されている。それぞれ400億トランジスタと670億トランジスタを搭載している。また、この2つのチップは、1秒間に約16兆回の演算を実行できる16コアのNeural Engineを搭載している。この新たなNeural Engineは、前世代と比較して40パーセントの向上とのことだ。このほか、セキュリティ・プラットフォーム「Secure Enclave」の強化版や、Media Engineの強化などが行われている。
M2 Proは、Mac mini、14インチMacBook Pro、16インチMacBook Proのリフレッシュバージョンで利用可能だ。M2 Maxは、新しいMacBook Proにのみ搭載される。M2 ProおよびM2 Maxを搭載したすべてのMacは、2月3日(金)発売となる。
M2 Pro | M2 Max | |
---|---|---|
製造プロセス | 5nm | 5nm |
トランジスタ数 | 400億個 | 670億個 |
CPUコア | 10/12コア | 12コア |
GPUコア | 16/19コア | 19/38コア |
LPDDR5メモリ最大容量 | 32GB | 96GB |
メモリバンド幅 | 200GB/s | 400GB/s |
Neural Engine | 16コア | 16コア |
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