Netflixはアカウントの使い回しを取り締まるために本腰を入れている

masapoco
投稿日 2022年3月18日 6:25
netflix dark image

Netflixなどの有料映像ストリーミングサービスは月額料金を支払う事で、そのコンテンツが見放題になるわけだが、1つのアカウントを家族や友人で使い回して、本来払うべきだった月額料金を支払わずに視聴するユーザーがある一定数存在する。そんな状況に対して、Netflixが別世帯の利用者に対して追加料金を支払うように促す方法をテストしているという事が発表された。

Netflixは現在、いくつかの新機能をテストしており、友人や遠くの家族とアカウントを共有するための方法が変わりそうだ。

同社の製品イノベーションディレクターChengyi Long氏は、以下のように語っている。

スタンダードプランとプレミアムプランの個​​別のプロファイルや複数のストリームなどの機能を使用して、一緒に住んでいる人がNetflixアカウントを簡単に共有できるようにしています。これらのプランは非常に人気がありますが、Netflixをいつどのように共有できるかについても混乱を招いています。その結果、アカウントは世帯間で共有されており、メンバーのために素晴らしい新しいテレビや映画に投資する能力に影響を与えています。

Netflix 製品イノベーションディレクターChengyi Long氏

そこで、Netflixは家の外で共有するメンバーが簡単かつ安全に使えるように、そして本来払うべき料金を徴収できるように新しい機能をまずはペルー、チリ、コスタリカでテストしているとのことだ。

新しい機能は以下の2つとなる。

サブアカウントの追加

スタンダードプランとプレミアムプランのメンバーは、一緒に住んでいない最大2人のサブアカウントを追加する事が出来る様になる。それぞれが独自のプロファイル、パーソナライズされたレコメンド機能、ログイン、パスワードが利用可能となる。価格は、ペルーの7.9ペン(約250円)、2,380チリ・ペソ(約350円)、コスタリカの2.99米ドル(約360円)となっている。 

新しいアカウントへのプロファイルの転送

ベーシック、スタンダード、およびプレミアムプランのメンバーは、アカウントを共有するユーザーがプロファイル情報を新しいアカウントまたは追加メンバーのサブアカウントに転送できるように設定することが可能になる。転送される情報は、コンテンツの表示履歴、マイリスト、およびパーソナライズされたレコメンド機能となる。 

今までアカウントの使い回しに対しては、割と寛容な態度を示していたNetflixだが、今回始めた実験から、これまでの同社の姿勢からの大きな転換を感じずにはいられない。

コロナ禍の巣ごもり需要が追い風となり、これまで爆発的に加入者数を伸ばしてきた同社だが、最近はその成長に鈍化も見られてきている。そして、DisneyやHBOなどの強力なコンテンツホルダーも動画ストリーミングサービスに参加してきていることもあり、Netflixは魅力的なコンテンツを確保し、顧客を維持・獲得する為にも資金が必要というわけだ。

アメリカでは既に値上げされており、この値上げが今後は他国に波及していく事も予想される。そして今回の方針転換。Netflixの華々しくも悩める現状を示しているのかも知れない。



この記事が面白かったら是非シェアをお願いします!


  • Mac Studio and Studio Display 2
    次の記事

    Mac Studioの熱処理に関する設計や騒音対策への苦労についてApple幹部が語る

    2022年3月18日 10:38
  • 前の記事

    リークされたCADデータによるとiPhone 14のデザインはほとんど変わらないようだ

    2022年3月18日 5:14
    MSP iphone 14 front and back

スポンサーリンク


この記事を書いた人
masapoco

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

おすすめ記事

  • mobile app

    ほとんどの“サブスク”アプリは儲かっていないことが判明

  • youtube premium

    YouTube有料サブスク会員が1億人突破

  • netflix

    Netflix、広告なしベーシックプランを段階的に廃止へ

  • youtube

    YouTube、広告ブロッカーを使用しているユーザーの読み込み速度を制限へ

  • netflix building

    ストリーミング業界はNetflixの一人勝ち、大赤字の各社は今後淘汰される

今読まれている記事