本日11月15日、国連は世界の人口が80億人に達した事を発表した。発表の中で国連は、これは「人類の発展における一里塚」であると述べている。
- United Nations: Day of Eight Billion
日本では、高齢化と共に人口減少が懸念されているが、世界的に見ると逆のようだ。
前回70億人を突破したのが2011年だったため、この11年間で世界人口は10億人増加したことになる。このため、気候変動と直結する人口過剰が懸念されている。
「この未曾有の成長は、公衆衛生、栄養、個人衛生、医学の改善により、人間の寿命が徐々に伸びていることに起因しています。また、一部の国では高水準の出生率が持続している結果でもある」と国連は声明の中で述べている。
しかし、世界の人口増加ペースは減少している
国連人口基金(UNFPA)によると、世界人口の増加ペースが1970年から低下しており、2020年には初めて年率1%未満に落ち込むと、世界人口の減少が指摘されている。
国連の報告書によると、次に世界人口が90億人を突破するのは、2037年と予測され、10億人増えるのにおよそ15年かかるという。
「ここ数十年、多くの国で合計特殊出生率は著しく低下している。今日、世界人口の3分の2は、出生率が女性一人当たり2.1人以下の国や地域に住んでいる。これは、死亡率の低い人口が長期的にゼロ成長するために必要な水準とほぼ同じだ」と、”World Population Prospects 2022: Summary of Results.“では述べられている。
しかし、統計によると、出生率の高い国は、一般的に一人当たりの所得が低いことが分かっている。したがって、世界の最貧国(その多くはサハラ以南のアフリカ諸国)は、世界人口上昇に占める割合が増加しているのである。
「サハラ以南のアフリカ諸国は2100年まで成長を続け、2050年までに予想される世界人口増加の半分以上に貢献すると予想される。」
UNFPAの声明によると、80億人への貢献の割合が最も大きい国は、低中所得国と低所得国である。一方、高中所得国の貢献度は約2億5千万人だった。
国連は、2050年には人口が約97億人に増え続けると予測しているが、増加する人口とその消費ニーズに地球が対応できるかどうかは、時間が経たなければわからない。
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