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TSMC、初のアメリカ産チップは4nmプロセスになる

AppleTSMCに対して、より高度なチップの一部を米国で生産し始めるよう働きかけていることは、以前にも報じられた。米中の対立が続く中、Appleとしてはこれにより、自社のデバイスにアメリカ製のシリコンを使用していると主張することができるようになるからだ。新しいレポートでは、これが実際に行われることを確認したが、TSMCは、まずは2024年に稼働するはずのN4プロセスに集中することになるようだ。その頃には、N4プロセスは最先端技術からは程遠くなっているが、同社は最終的にアリゾナでも3nmチップを生産する予定となる。

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2024年に完成するノース・フェニックスのファブの完成予想図 (Credit: TSMC)

BloombergのMark Gurman氏によると、以前、TSMCはアリゾナで5nmチップの生産を開始すると予想されていたが、どうやらその考えを捨てて、より高度なプロセスであるN4生産に移行したようだ。N4は5nmファミリーに該当はするが、効率と性能は向上している。同社は、2024年までに生産を開始するために、この工場に120億ドルを投資している。来週、Joe Biden大統領とGina Raimondo商務長官との記者会見で計画を発表すると報じられている。AppleのTim Cook CEOもこのイベントに出席する予定だ。

ただし、TSMCの新しいファブは「ジェスチャー」である可能性が高そうだ。開設当初は、おそらくわずか月産20,000ウェーハの生産に留まると言われており、Appleはその3分の1を利用するようだ。だが、この規模は、TSMCが台湾にて月産130万枚のウエハーを出荷している規模からすると全く比較にならない小規模なものとなる。そのため、「米国産チップを使っていますよ」という、政治的アピールのための「ジェスチャー」であると、以前から言われており、実際にその性質が強そうだ。とはいえ、米国製チップを生産する先進的なノードに企業がアクセスできるようになることは間違いない。TSMCはまた、将来的に3nmの生産を一部担当する第2工場を近くに増設する予定である。しかし、その工場がいつ製造を開始するかというスケジュールは明らかにされていない。

TSMCの今回の動きは、同社がより高度な製品の一部を初めて台湾以外で生産することを意味する。これにより、中国による台湾侵攻という最悪のシナリオに対しても、ある程度の耐性を持つことになりそうだ。また、米国政府は今年初め、米国内で半導体を生産する企業の取り組みを強化するため、CHIPS法を成立させた。この法律では、工場の拡張と研究開発の両方に数十億ドルの補助金が出されている。しかし、TSMCは、最先端のノードを台湾の自社工場で生産し続けるつもりであるようだ。TSMCは現在、3nmの生産を開始したばかりで、2024年までには、Apple、AMDNVIDIAなどのパートナーに提供する主力製品になりそうだ。

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