TSMC、3nmの受注が順調に推移し、2024年末には稼働率80%の見込み

masapoco
投稿日 2024年1月4日 17:38
img 1508086317 44699

TSMCの3nmプロセスの採用は、2023年はAppleのみとなったが、2024年にはTSMCの最先端プロセスがより広範囲に採用されることになり、2024年後半には稼働率が80%に達する見込みだという。

The Elecによると、TSMC第2世代3nmプロセス「N3E」の採用が2024年にはさらに広がると予想しているという。周知の通り、第1世代の「N3B」はApple以外には手が届かないほどの高価なものだったが、第2世代のN3Eは歩留まりも改善され、より手頃な価格で提供が可能となり、より多くの企業が採用を決定しているようだ。

同レポートによると、Qualcommは次期Snapdragon 8 Gen 4 SoCにN3Eを採用し、MediaTekも次世代チップDimensity 9400にN3Eを採用する予定だという。加えて、AppleはTSMCの3nmノードを、今年半ばに刷新されるMac Studioに搭載される予定のM3 Ultraチップと、iPhone 16 ProのA18 Pro SoCに引き続き採用すると報じられている。更に、また、AMDのZen 5 CPU、RDNA 4 GPU、NVIDIAのBlackwellサーバーGPUも期待されている。

この報道で興味深いのは、TSMCは昨年1月、歩留まりを向上させることで2023年を通じて3nmノードの「スムーズな立ち上がり」を見込んでいたことだ。しかし、それは実現せず、TSMCの最先端プロセスではAppleが通年で唯一の顧客となった。M3とA17 Proの受注により、TSMCは3nmチップの受注だけで31億ドルを稼いだと伝えられている。2024年となった今、同社は今年こそ本格的に生産を開始するようだ。

The Elecによれば、TSMCの今年の年間売上高は従来の予想より10%減少するが、操業能力が向上しているため、今後数四半期はより健全な業績が期待できると言う。


Sources



この記事が面白かったら是非シェアをお願いします!


  • WIN24 CESRender Copilot RGB 1920x1280 1
    次の記事

    Microsoft、Windows PCキーボードに「Copilotキー」を追加する計画を発表

    2024年1月4日 18:09
  • 前の記事

    AIがあなたの代わりに会議に出席し文書を書く時代に気をつけるべき事

    2024年1月4日 16:04
    meeting

スポンサーリンク


この記事を書いた人
masapoco

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

おすすめ記事

  • TSMC FAB18

    TSMCの3nmノードが急成長、2024年は収益の20%以上を占める可能性

  • TSMC FAB18

    TSMCが日本での先端パッケージング施設を検討中と報じられる

  • samsung 3nm gaa chip

    Samsungの最先端2nmプロセスは実際には第2世代3nmプロセスの名称を変更した物に過ぎない可能性

  • silicon wafer

    AIが促進するコンピューター・チップの需要は、世界の政治と安全保障を再構築する可能性がある

  • Samsung HQ Image

    MetaはTSMCへの依存度を減らすためにSamsungへの製造依頼も選択肢に入れている

今読まれている記事