フィンランドのスタートアップVarjoは、MetaのQuest ProやAppleのVision Proと言ったMRヘッドセットを超える性能を有すると主張する企業向けヘッドセット「XR-4」を発表した。
VarjoはMR性能の向上に全力で取り組んでおり、ヘッドセットを通して見える外界の景色が、自分の目で見る世界と「区別がつかない」程のクオリティを実現していると述べている。
ただし、それを実現するためにはそれ相応の支出が必要だ。同社が主張するような、自然な見た目を再現するモデルである「フォーカルエディション」は、51PPDの解像度と視線追跡機能により驚異的なパススルーを実現するが、価格はなんと10,000ドル(150万円)と、高価だと言われていたAppleのVision Proの数倍の価格になっている。
エントリーモデルのスタンダードエディションのXR-4は解像度も下がり、33PPDとなり、視線追跡機能も省かれるが、それでも4,000ドル(592,400円)と高価だ。
XR-4は前述したように驚異的なMRを実現するために、ヘッドセットにはピクセル密度の高いディスプレイも含まれ、デフォルトで完全なインサイドアウトトラッキングに移行し、内蔵オーディオと同社独自のコントローラーも搭載している。
具体的なスペックは以下の通りだ:
- XR-4 フォーカルエディション
- ディスプレイ:2xミニLED(200ニット、ローカルディミング)、96% DCI-P3カラー
- 解像度:3,840×3,744(14.4MP)
- ピクセル/度(主張):51
- リフレッシュレート:90Hz
- 光学系:フルドーム非球面
- 視野角(主張):120° × 105°
- パススルー視野:あり(51 PPD)
- 光学調整:IPD(自動)
- IPD調整範囲:56–72mm
- コネクタ:1x DisplayPort、1x USB-C
- 入力:XR-4コントローラー
- オーディオ:ヘッドストラップ内スピーカー、3.5mm auxポート
- マイクロフォン:デュアルマイクロフォン
- 重量:665g(ヘッドセット)+ 356g(ヘッドストラップ)
- ヘッドセットトラッキング:インサイドアウト(外部ビーコンなし)、SteamVRトラッキング(外部ビーコン)[オプション]
- コントローラートラッキング:ヘッドセットトラッキング(ヘッドセット視野内が必要)
- アイトラッキング:あり(200Hz)
- 表情トラッキング:なし
- 搭載カメラ:6xトラッキング、2x RGB(20MP)アイトラッキングオートフォーカス
- 深度センサー:LiDAR(300 Kpix)
- 価格:希望小売価格 $10,000
スタンダードエディションはここから視線追跡オートフォーカスシステムが省かれ、パススルー解像度は33 PPDに低下している。
Varjoはまた、XR-4の「セキュアエディション」バリアントも2種類製造している(フォーカルエディションとスタンダードエディションのスペックを反映しているが、これらはTAA準拠で、特にデータセキュリティが重要な用途、例えば軍事用途のために、無線ラジオなしで注文できる)。これらの価格はそれぞれ8,000ドルと14,000ドルだ。
ヘッドセットトラッキングコントローラーはRazerとのパートナーシップで製造されており、Razerは以前にさまざまなVRアクセサリーを試作している。Varjoによると、XR-4は2023年末までに出荷を開始する予定だ。
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