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スイスの航空スタートアップ「Sirius Aviation AG」は、世界で初めての水素を動力源とする垂直離着陸(VTOL)航空機「Sirius Jet」を発表した。BMWのデザインワークスおよびSauber Groupと共同で開発されたこの航空機は、持続可能な航空業界における記念碑的な一歩となる。

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(Credit: Sirius Aviation AG)

Sirius Aviationは、プライベートジェットのニーズに合わせた「Sirius Business Jet」と、民間航空用に設計された「Sirius Millennium Jet」の2つのバージョンのSirius jetの発売を計画している。

Sirius Business Jetは、最大3人乗りで航続距離1,150マイル(1,851km)、巡航速度323マイル(520km/h)、高度30,000フィート(約30,000m)となる。

Sirius Millennium Jetは、最大5人乗りとなり、航続距離650マイル(1,046km)、巡航速度323マイル(520km/h)、高度30,000フィート(約30,000m)、騒音レベル60dBaを実現する。航続距離が短いのは、2席分を確保する為に水素タンクを削減しているためだ。

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機体レイアウトには小型のバッファー・バッテリーが搭載されており、シリウスによれば、1回の飛行サイクルで約90秒しか使用しない (Credit: Sirius Aviation AG)

さらに、騒音レベルはわずか60デシベルという超低騒音を約束している。(比較のため、小型セスナ機の平均騒音は70db[PDF]とのことだ)。

航続距離が短い方のSirius Millennium Jetでも、ライバルとなるであろう、バッテリー式であるLiliumのeVTOLが目標としている航続距離124~155マイル(200~250km)の4倍以上である。

このSirius Jetは、ジェット燃料やバッテリーではなく水素で動く初のハイブリッドVTOL機となる。水素の単位質量あたりのエネルギーは、従来のジェット燃料の3倍、リチウムイオン電池の100倍以上である。水素を飛行機でテストしている企業はすでに数社あるが、商業利用のための認証や許可を得ている企業はない。

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独自の液体水素推進システム (Credit: Sirius Aviation AG)

Sirius Jetの実際の設計に関する詳細はほとんどない。Siriusは、ジェット機の空気力学と飛行機やヘリコプターの多用途性を組み合わせた航空機になると述べている。同社はまた、ジェット機が垂直離陸するために、20個の電動ダクトファンからなる偏向ベクトル推力システムを使用することを共有している。

Sirius によれば、すでにFAA(連邦航空局)の認証プロセスを開始しており、デモ機は2025年の初飛行を予定している。本格的な認証、商業運航、シャトルフライトは2028年に予定されている。


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