MicrosoftのDirectStorage APIが最初に実装されたゲームと言うことで、SQUARE ENIXのPC版Forspokenは、デモンストレーションの段階からDirectStorageのその威力が確認出来、大きく期待されていた。
この新しいストレージAPIは、Xbox Velocityアーキテクチャをベースに構築されており、PCゲームに革命をもたらすものであり、実際に発売されたForspokenのPC版では、その異次元のロード時間が確認出来る。
そして今回、SQUARE ENIXのシニア・ソーシャルメディア・マネージャーであるSunil Godhania氏は、DirectStorage使用時の予想パフォーマンス数値を公開しており、NVMe SSDの顕著な優位性を示している。同氏によると、NVMe対応SSDを利用する事で、Forspokenはロード時間を数秒程度に短縮できるはずとのことだ。一方で、SATA SSDは、ロード時間が10秒前後となるそうで、その差はゲームエクスペリエンスに大きな影響を与えるだろう。
本タイトルはDirect Storage[sic]技術を使用しています。NVMe SSDドライブを動作させることで、1~2秒程度で読み込みが終了する場合があります。SATA SSDの場合、10秒程度かかる場合があります。
*その他のハードウェア構成や使用するストレージデバイスによって、読み込み時間は異なる場合があります。
実際のこの異次元のロード時間は、Twitterユーザーの@JJDizz1L氏によって共有されている動画でも確認出来る。タイトル画面で「Continue」を選択すると、ほぼ瞬時にゲームが読み込まれる様が見て取れるだろう。
Forspokenには、フレームレートだけではなく、ロード時間も測定するベンチマークテストが組み込まれているため、DirectStorageの恩恵がどの程度なのかが確認出来るようになっている。
だが、これを早速試したWccftechによると、WD_BLACK SN850 Gen4 NVMe SSDでも、いくつかのシーンで6秒以上かかり、ロード時間はGodhania氏の言うものよりはるかに長かったようだ。
短いものでは1.870秒だったが、長いものでは9.464秒だったとのこと。これはPS5レベルにはまだ及ばないが、それもそのはずで、Forspokenには、先日リリースされた、GPU解凍を実現する「DirectStorage 1.1」は採用されていないことから、“不完全”な実装であり、その本来期待されるパフォーマンスを示してはいないのだ。
だが、ロード時間のみでゲームの素晴らしさは語られるものでもなく、Wccftechでは、PS5と比較した場合、あらゆる点でPC版が遙かに優れている事を指摘している。
また、今後DirectStorage 1.1に対応したゲームが登場すれば、その本来のパフォーマンスを発揮し、これまでにない次元のPCゲーム体験が得られる事だろう。
それを考えると、NVMe SSDの需要も今後はこれまで以上に高まることが予想される。
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