PS3エミュレータ「RPCS3」の最新ビルドが、AMD製CPU Ryzen 7000 “Zen 4″で対応となった、AVX-512命令に対応するよう更新された。
AVX-512命令への対応は、RPCS3を含むいくつかのコンソールエミュレータにおいて、より高速なパフォーマンスを可能にするため、大きなアップデートとなる。
Intelの現行世代コンシューマ向けCPUである、Alder Lakeは、発売時にAVX-512アクセラレーションも追加され、RPCS3(PlayStation 3 Emulator)などのエミュレータでは、標準のAVX2 CPUに比べて最大で30%の性能アップが確認されている。しかし、それ以降、Intelは多かれ少なかれAVX-512のサポートをコンシューマ向けラインナップから完全に外し、Xeonチップでのみ利用できるようにしていた。これはかなり批判を呼んだ対応となるが、一方AMDは、Ryzen 7000およびAM5プラットフォームでAVX-512サポートをコンシューマに提供することを決定している。
AMD自身は、Zen 4 CPUでは、Advanced Vertex Extensions-512(VNNI)のサポートにより、FP32の推論性能が30%、INT8の推論性能が2.5倍に向上すると表明している。
エミュレーションに投資しているユーザーや、エミュレータを通じてコンソールゲーム/携帯ゲームをPCで試したいユーザーにとっては、性能を大幅に向上できるAMDのZen 4 CPUは良い選択肢になりそうだ。AMDのコンシューマ向けプラットフォームでのAVX-512有効化にIntelがどう対応するか、今後のCPUラインナップに復活させるかどうか、注目されるところである。
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