任天堂のゲーム機、Nintendo Switchは既に発売から5年以上が経ち、これまでのコンシューマーゲーム機の寿命を超える長寿機となっているが、任天堂がこれを置き換える、もしくは派生版としての「Nintendo Switch Pro」を出すのではないかという噂は2020年頃からささやかれ始めていた。
Nintendo Switch Proは、新しいVoltaアーキテクチャベースのカスタムプロセッサを搭載し、4K解像度に対応すること、NVIDIAのDLSSのサポートなどが噂されたが、任天堂からはもちろん何のアナウンスもなく、また「Nintendo Switchはまだライフサイクルの半ば」であるとの発言もあり、ファンからは様々な憶測を呼び起こす事にもなった。
だが、新たな噂では、このNintendo Switch Proは開発が中止されたとのことだ。
Digital Foundryという、ゲーム関連のYouTubeチャンネルにおいて、ゲーム業界の複数の開発者が参加し対談する最新の「DF Direct Weekly #92」の中で報じられている。該当の発言は以下の部分で、Digital Foundry Direct Weeklyの編集者であるJohn Linneman氏によって行われている。
私が様々な開発者と話して理解できるのは、内部的には一時期、Switchの中間世代のアップデートのようなものが計画されていたようですが、それはもう行われていないようです。こうしてみると、次に何をするにしても、実際の次世代ハードになることは間違いないでしょう。
John Linneman氏
Linneman氏は、任天堂がNintendo Switch Proのアイデアを破棄したのは、Nintendo Wii Uや初期のゲームキューブの販売不振が関係しており、おそらくNintendo Switch Proが発売されると、より多くのゲーマーを魅了できなくなるという懸念があったのではないかと考えているそうだ。
彼は、任天堂が代わりに正当なSwitch後継機を、2023年ではなく2024年のリリースに向けて行う可能性が高いと付け加えているが、この部分は単なる予測に過ぎない。これは、NVIDIA Tegra239 SoCが8コアCPU、NVIDIA DLSS、レイトレーシングのサポートで準備されているという最新の噂とも一致する。同氏は、この噂が単なるSwitch ProではなくNintendo Switch 2を指しているのではないかと見ているようだ。
しかし、これは同時に、現在2023年5月12日に発売が予定されている『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』と一緒に新型Switchが発売されないことも意味している。
今年12月上旬にNintendo Switchの世界販売台数が1億1820万台を超え、SonyのPlayStation 4の累計販売台数を抜いて世界第4位のゲーム機となったことから、任天堂はまだしばらくは既存モデルを維持しつつ、マイナーアップデートで多くのゲーマーを魅了していくことだろう。
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