先日、発売延期のお知らせと共に公開された『ゼルダの伝説:ブレス オブ ザ ワイルド』続編のトレーラーだが、専門家らによると、このトレーラーで明らかになったゲーム画面の画質が、Nintendo Switch現行機では性能的に難しい表現が多く見られたため、「本当にこれはNintendo Switchで動かしている映像なのか?」という議論が起きているようだ。
Richard Leadbetter氏、John Linneman氏およびAlex Battaglia氏の3名による議論の中でいくつかの興味深い指摘が行われている。
「この予告編は、画質がかなり良いように思えたので面白かったです。また、前作のゼルダの伝説BotWと比較して、シャープでクリアに見えることに少し驚きました。」とLinneman氏は語っている。
Battaglia氏は、リンクが空に近づいても崩壊しない体積雲について、「現行のNintendo Switchでは難しく、より強力なハードウェアで実行されている証拠だ」と述べている。また、「完璧なアンチエイリアシングによるカメラカットはXbox Series Xでも苦労している表現だ」と、具体的にいくつかの事例を挙げて解説している。。
加えて、Battaglia氏は、「次世代のSwitchで実行されているのかも知れないし、単に彼らがより高い解像度と高い設定でトレーラーをレンダリングしただけなのかも知れないが」と、次世代機の存在を疑っていた。なぜなら、これまで任天堂は実機よりも高い品質でトレーラーを公開するということがなかったからだ。ただ1つの例外は、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』だけだ。『ブレス オブ ザ ワイルド』は、Wii U版とSwitch版があったが、Switchと同時発売だったため、トレーラーは基本的に当時まだ発売されていなかった「次世代機であるNintendo Switchで動いている物」が使われていた。
もしかしたら、今回の『ブレス オブ ザ ワイルド 2』に関しても、同じような事が行われているのではないかと考える動きも根強い。つまり、「現行Switchと新型Switch Proでの同時リリース」だ。今回、Battaglia氏も同様の説を唱えている。公開された『ブレス オブ ザ ワイルド 2』がSwitch Proで動いている映像だとすると、現行機に比べて美しくなっている映像の理由がしっくりくるということ。そして、オリジナルの『ブレス オブ ザ ワイルド』が、現行Switchのキラーローンチタイトルになったように、『ブレス オブ ザ ワイルド 2』がSwitch Proのキラーローンチタイトルになるのではないかと言うのはうがった見方だろうか。だがあり得ない話ではないだろう。
「Switch Pro」の噂は、何年も前からインターネット上で渦巻いている。先日も、NVIDIAからの情報漏洩で、その存在が確認されたことで、発売を望む声がまた大きくなっている。2017年に初代Switchが発売されて以来、任天堂はコンソールのより強力なモデルをもう5年リリースしていない。最大のアップデートは昨年10月の「Switch 有機ELモデル」で、主に携帯モードや卓上モードを利用するプレイヤー向けのアップグレードとして登場したが、ディスプレイ以外のアップデートはなかった。
任天堂は、公式にSwitchはライフサイクルの半ばであるとしているが、Switchの派生製品として「Switch Pro」が登場する可能性を支持したい。
『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド2』は1年発売が延期され、2023年春の発売となった。延期を発表した際、ゼルダプロデューサーの青沼英二氏は、「続編での体験を特別な物にするべく、開発チーム一同、引き続き総力を挙げて取り組んでいきますので、どうか今しばらくお待ち頂ければと思います。」と述べている。