Netflixが、パスワードを家族以外の人と共有するユーザーを取り締まると発表して以来、多くの人がソーシャルメディア上で不満を述べ、解約を示唆する者も多かった。しかし、調査会社Antennaが発表した最新のデータによると、米国では、この対応が始まってから、実際に加入者数の増加が見られ、ネット上の怨嗟の声とは逆の現象が起きているようだ。
Antennaのレポートでは、2019年以降、月単位でどれだけのユーザーがNetflixに加入しているのか、詳しく解説している。2020年の新型コロナウイルス感染症によるロックダウンの開始を除いて、数字は毎月約30,000人の加入者数で安定していた。しかし、新しいパスワード共有ポリシーの導入が始まって以降、Netflixは単独で最大となる加入者数の増加を見たと、Antennaは報告している。
Antennaは、5月26日と5月27日の2日間で、平均約73,000人のユーザーがストリーミングプラットフォームにサインアップしたとしており、これは60日前と比較して102%の増加である。解約も当然増えているが、契約数と解約数を比較すると、合計で25.6%の純増となった。
新プランでは、世帯外に家族がいるNetflixユーザーは、追加メンバー1人あたり7.99ドルを支払うことになる。Antennaのデータによると、Netflixのこの動きは不評であったものの、利益を生むものになりそうだ。今のところ、Netflixは、新しいパスワード共有料金を開始してからの加入者数について、公式な発表をしていない。
このデータが示していないのは、これらの新規加入者のうち、個人で新規加入した人と比べて、どれだけの人がエクストラメンバーなのかということだ。エクストラメンバーの料金は、広告付きスタンダードプランと同額であり、ベーシックプランの料金はわずかに高いだけであるため、友人や家族のアカウントを使用できなくなったときに、ユーザーがどちらのオプションを選択しているかは明らかではない。
とはいえ、実際にこれまで料金を徴収できなかった層からの収益が見込めるこの施策は、結果的にNetflixとしては吉と出た可能性がありそうだ。
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