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人類は火星を目指す。そのためにNASAは多くの研究を行っており、その最も重要な技術の1つが推進技術の開発だ。そんなNASAの次世代アイデアのひとつが、Game Changing Development Programのプロジェクトである「Rotating Detonation Rocket Engine(RDRE): 回転式爆轟ロケットエンジン」である。NASAは今年の初めにこの新しい推進力を初めてテストした後、開発を進め、さらに長時間のRDRE試験燃焼を実施し、この技術を現実に一歩近づけた事を明らかにした。

RDREは、従来の燃焼式エンジンに代わるものである。このエンジンは、標準的なロケット・エンジンに見られるのと同じ燃料と酸化剤の混合気を使って、円形の環状チャネル内で小さな爆発を起こす。起爆は点火後自立し、チャネルの周囲を連続的に移動する。シミュレーションによると、RDREは燃料効率を25%向上させることができる。

NASAの以前のテストでは、プロトタイプ・エンジンは平均チャンバー圧力622ポンド/平方インチ(4.6N/mm2)でほぼ1分間、約4000ポンド(17.8kN)の推力を発生させた。NASAのマーシャル宇宙飛行センターでの新しいテストは、この技術をより現実に近づけた。新しい3Dプリント・エンジンはフルサイズにスケールアップされ、251秒間の燃焼に成功した。これは、実際のミッションでエンジンが燃焼するのに必要な時間とほぼ同じである。

NASAの報告によると、この新しいエンジンは5,800ポンド(26kN)以上の推力を発揮し、前回のテストより大幅に増加した。しかし、NASAグレン研究センターのエンジニアたちは、まだ長い道のりを歩んでいる。NASAは、将来のバージョンではもっと大きな推力が得られることを期待している。NASAは以前、最終設計では10,000ポンド(44kN)の推力を目指していると語っていた。

NASAのエンジニア、Thomas Teasley氏は、「これは、NASAの月から火星へのビジョンにとって重要な要素である、より多くの質量とペイロードを深宇宙へ送り込むことを可能にする軽量推進システムの実現に近づいていることを示しています」と、プレスリリースで述べている。

RDREは、ロケットの効率を大幅に向上させる可能性を秘めているが、従来のロケットに比べて安定性が低く、制御が難しい。また、音も大きい。この新しいテストは、エンジニアが着陸船から惑星間輸送まで、さまざまな推力クラスのRDREをどのようにスケールアップするかをよりよく理解するのに役立つだろう。NASAは次回のテスト計画を発表していないが、数秒から4分以上になるのに1年しかかかっていない。素晴らしい進歩を遂げている。


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