現在開催中のMWC2022にて、MediaTekは新型SoC(システム・オン・チップ)の新型を3機種発表した。
Dimensity 8100/8000について
Dimensity 8100については以前より登場が噂されていたが、今回正式に登場した形となる。
Dimensity 8100とDimensity 8000は、MediaTekのフラッグシップSoCであるDimensity 9000の先進技術を取り入れ、TSMC 5nm 製造プロセス作られた廉価版の製品となる。(Dimensity 9000は4nmプロセス)
対抗するQualcommのチップで言うと、Snapdragon 8 Gen 1相当がDimensity 9000になり、QualcommのSnapdragon 888相当がDimensity 8100になる形だ。
- 最大 200MP のカメラと、4K60 HDR10+ の動画撮影のサポート。
- MediaTek の最新のノイズリダクションと、AI ベースの極端な低照度環境下におけるブレ除去技術により、細部まで強調された鮮明なショットを実現。
- デュアルカメラによる HDR 動画の同時録画。フロントカメラとリアカメラ、または 2 つの異なるリアレンズ(ワイド+テレなど)を同時に使用した録画が可能。
- 2CC キャリアアグリゲーションを使用してサブ 6GHz 帯のパフォーマンスを向上させた、最先端の 3GPP R16 対応 5G モデム。
- MediaTek の 5G UltraSave 2.0 パワーセービング強化で電力効率向上。
- Wi-Fi 6E および Bluetooth 5.3 をサポートし、Wi-Fi 接続と Bluetooth 周辺機器のシームレスな共存を実現。
Dimensity 8100と8000では主に動作周波数の違いがある。Dimensity 8000のCortex-A78コアは2.75GHzで動作するが、Dimensity8100の周波数は2.85GHzに増加している。また、8100はディスプレイのリフレッシュレートにおいてWQHD+解像度で120Hzをサポートしている点が異なる。
また、Dimensity 9000には採用されていたミリ波対応が、Dimensity 8100/8000ではコストを低く抑えるためにサポートされていない点も注意が必要だ。
ただし、クアッドチャネルLPDDR5メモリはサポートされており、UFS3.1ストレージの対応もされている点は評価できるだろう。
Dimensity 1300について
MediaTekはさらに、同社の6nmプロセスのDimensity 1300も発表した。Dimensity 1300は、Dimensity 1200の後継SoCで、HDR-ISP は最大 200MP をサポートし、MediaTek の HyperEngine 5.0 を統合することでパフォーマンスと消費電力との最適なバランスを提供し、ゲームや日常使用における効率を向上させるとしている。さらに新しい AI の拡張機能を搭載、ナイトショット撮影と HDR 機能が改善され、非常に鮮明な画像を実現している。
Dimensity 1300 は、最大 3GHz のArm Cortex-A78ウルトラコア、3つのArm Cortex-A78スーパーコア、4つのArm Cortex-A55の高効率コアから成るオクタコア CPU と、最新の AI 機能に対応する Arm Mali-G77 GPU、MediaTek APU 3.0 を統合したものとなる。
これら、Dimensity 8000/8100/1300を採用したスマートフォンは2022年第1四半期に市場に投入される予定とのことだ。
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