月輸送サービスのリーディング・プロバイダーを目指す東京のスタートアップ ispaceは、2026年にNASAのペイロードを月へ運ぶ新しい着陸船「Apex 1.0」のデザインを公開した。ispaceはまた、主要顧客やパートナーに近づけるよう、米国本社をテキサス州からコロラド州デンバーに移転したことも発表した。
Apex 1.0
ispaceは木曜日にメディアブリーフィングを開催し、従来のシリーズ2着陸船よりもペイロード容量が大きいApex 1.0着陸船を披露した。Apex1.0は最大300kgの貨物を月面に運ぶことができるが、Series-2は30kgしか運ぶことができない。
ispaceは、民間セクターのパートナーを使って科学機器や技術実証を月に送ることを目的とした商業月ペイロード・サービス(CLPS)プログラムの下で、NASAと5500万ドルの契約を結んでいる。
ispaceは、非営利の研究開発組織であるDraper Laboratoryが率いるチームの一員であり、2021年6月にCLPS Task Order 4を受注した。このチームは、Apex 1.0を使用して、水の氷やその他の資源が存在すると考えられている月の南極付近の困難な着陸地点に、約95kg(210ポンド)のNASAペイロードを運搬する。
タイムラインの改訂
ispaceは、チーム・ドレイパーとispace – U.S.がAPEX 1.0の強化された機能を活用し、機密性の高いペイロードに対応できるよう、ミッション3のスケジュールを修正したと発表した。このミッションは、月の裏側の技術的に困難な場所に着陸する予定です。
ispaceは2023年4月に「Hakuto R ミッション1」で月着陸を試みたが、エンジンの故障により着陸機が月面に墜落し、失敗した。この着陸船には、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小型変形ロボットを含む、複数の民間および政府所有のペイロードが搭載されていた。
今回の挫折にもかかわらず、ispaceは将来のミッションに前向きで、2024年に再びApex 1.0を使用した月への2回目のミッションを打ち上げる予定である。同社は今度こそ着陸を成功させ、月面の地形からデータを収集する独自の超小型探査機を投入したいと考えている。
ispaceのビジョンは、さまざまな顧客や用途向けに月への定期的かつ安価な輸送サービスを提供することで、持続可能な月経済を創出することである。また、月からのデータや資源を提供することで、月の探査と開発を支援するつもりだ。
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