Intel、2023年第1四半期の業績を発表した。結果は1株当たり利益が年間133%という驚異的な減少を示し、売上高は前年同期比36%近く減少し、117億ドルとなったが、コンセンサス予想を大きく上回る結果となり、株価は、この報告を受けて当初上昇した後、延長取引で変動した。
当初Intelの当四半期の予想は、売上高約120億ドル、1株当たり4セントの損失というもので、売上高117億5000万ドル、1株当たり利益0.01ドルというアナリスト予想に対して不足する結果となった。
利益に関して、昨年の81億ドルの利益に対し、28億ドルの純損失を計上した。GAAPベースの売上高は184億ドルから117億ドルに減少した。半導体大手としては5四半期連続の減収、2四半期連続の赤字となった。
また、四半期ベースのIntelの損失としては、6億8700万ドルの損失を計上した2017年第4四半期を上回り、歴代最大の損失となっている。
決算発表後、株価は2023年に9%以上上昇しているが、昨年の今頃からは35%以上下落している。
CEOをPat Gelsinger氏が引き継いだときの立て直し計画は、Intelの工場を他社向けのチップを製造できるファウンドリとして開放することだった。Intelは、2026年までに台湾のTSMCと同様に高度なチップを製造できるようになり、AppleのAシリーズチップのようなカスタム仕事を競うことができることを期待している。先日も、Armの設計に基づくチップ製造を行う事が可能になる契約を締結しており、同社は、その目標に向かって順調に進んでいると述べた。
「プロセス、製品、コストリーダーシップを再確立するにはまだやるべき仕事がありますが、毎四半期に証拠を示し続けています」とGelsinger氏は収益発表の電話会議で語っている
IDCの推定によると、今年第1四半期には世界のPC出荷台数が約30%減少し、業界全体が低迷している事もあり、PC市場では苦戦している。
Intelのクライアント・コンピューティング・グループは、デスクトップおよびラップトップのWindows PCの大部分を動力とするチップを含む部門であり、年間ベースで38%減の5.8億ドルの収益を報告した。
「PC市場の安定化が進んでおり、在庫調整も予想通りに進んでいる」とGelsinger氏は電話会議で語り、PC市場が底に達している可能性を示唆した。
Intelのサーバーチップ部門であるセンターおよびAIセグメントは、さらに悪化し、39%減少して37億ドルとなった。
最も小さい事業ラインであるネットワークとエッジは、昨年同期と比較して30%減少した15億ドルの売上を記録した。
明るい材料は、昨年上場したもののIntel傘下のMobileyeだ。Mobileyeは自動運転車用のシステムとソフトウェアを製造し、売上が16%増加して4億5800万ドルとなった。
Intelはまた、最近のコスト削減の取り組みが機能しており、リストラを含む2023年に約30億ドルを節約し、2025年までには年間100億ドルまで節約できると予想していると述べている。
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