Intelは2022年以降、Arc GPUの製造をTSMCに委託している。そして今回Goldman Sachsの最近の推測によると、Intelは今後数年間、TSMCへの依存度を大幅に高める可能性があるという。
台湾メディア『Commercial Times』が引用したGoldman Sachsのアナリストによると、Intelは2024年と2025年にTSMCへの製品委託を拡大する可能性が高いという。アナリストは、Intelのアウトソーシング受注の「対応可能な総市場」は、2024年に186億ドル、2025年に194億ドルになると予測していると述べている。TSMCはIntelから来年56億ドル、2025年には97億ドルの製造委託を受ける可能性が高い。
Goldman Sachsの想定は、Intelが10nmノード以降、製造プロセスの小型化・高度化に直面してきた課題に基づいているようだ。さらに、アナリストが指摘するように、米チップメーカーは最近、製造グループと社内製品事業部との間に「ファウンドリー的」な関係を確立することを選択した。
半導体業界アナリストのAndrew Lu氏は、この関係はさらに発展すると考えている。Intelのチップ製造部門はTSMCと直接競合しているが、設計部門は競争が激化する半導体分野で足場を保つために懸命に努力している。Intelのチップ設計者は、TSMCとより緊密な協力関係を築きたいと考えているようだ。
Lu氏は、Intelの競合する事業部門が分離する可能性さえ推測しており、同社は、今後数年のうちに2つの異なる会社に分割されるかもしれないと予測している。Intelは次期CPUにチップレット設計を採用する傾向を強めており、2023年末までにチップレット部品の一部は外部ファウンドリーに委託される見込みだ。
憶測はさておき、TSMCの2024年と2025年の製造能力はすでにすべて予約されている可能性が高い。もしIntelが半導体製品のかなりの部分を台湾のTSMCに委託する計画であれば、契約は今頃確定しているはずだ。
Goldman Sachsのアナリストが提示した56億ドルと97億ドルという数字が正確だと仮定すると、Intelの注文は、2024年と2025年のTSMC全体の収益のそれぞれ約6.4%と9.4%を占める可能性がある。しかし、多額の資金が投入されているにもかかわらず、IntelもTSMCもこれらの主張について公式に肯定も反論もしていない。
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