BCNランキングによると、ここ数年自作PC市場でCPUシェアトップを誇ったAMDがシェアを落とし、Intelにその座を奪われた事が判明した。
BCN : 続くCPU不足、特に売り上げを落としているAMD
それまでは圧倒的にシェアが低かったAMDだが、Ryzenの成功により、Intelと市場を二分するまでに成長したのは2019年。その後3年間はIntelをもしのぐまでに成長していたが、最近の調査ではその独走状態に終わりが見えたことを示している。現在、日本の自作PC:CPU市場の王座は、Intelがシェアを伸ばし続け、2022年1月にはAMDの25%のシェアに対して74%のシェアを達成したため、Intelにシェアが戻ったように見える。
AMDがシェアを大幅に伸ばした立役者は、Ryzen 5シリーズだった。同社の売り上げがピークだった20年6月は、Ryzen 5シリーズの販売数シェアが40.4%も記録し、売上は圧倒的だった。だが、その後シェアの下落が続き、この1月では12.6%まで売り上げを落としている。変わってシェアを拡大したのがIntelのCore i5シリーズ。この3年の間15%前後のシェアで推移していたが、昨年夏以降売り上げを伸ばし直近では35.7%と大きなシェアを獲得している。一方上位モデルのCore i7シリーズは、3年前はシェア28.4%と売り上げトップだったものの、一時15%を下回るまでシェアを落とした。直近では25.0%まで回復しているが主力はi5シリーズだ。
AMD CPUの売上が減少し、Ryzen 9とRyzen 7のパーツが欠品している主な理由は、Ryzen CPUの品薄状態が続いているためと言われている。AMDは、現在市場に影響を及ぼしている物流や出荷の問題により、大きな影響を受けている。ただ幸いなことに、品不足にもかかわらず、Intel、AMD両CPUの平均販売価格がほぼ横ばいで推移している。
CPUの供給不足は、少なくとも2022年の前半まで続くといわれ、2023年まで解消しないとの見方もある。コンシューマ市場でのCPUも2桁の前年割れ水準で推移し、マザーボードやメモリと並んで、品薄状態が続いている。例えばこの1月では、販売数で前年比68.3%、販売金額では81.9%と大幅に昨年実績を下回っている。
半導体不足は様々な製品の供給にも影響を及ぼしているが、CPUの供給不足による影響もまたしばらく続くことになりそうだ
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