Intelが2023年に発売すると見られている、次世代CPU「Meteor Lake」について、IEEE VLSIシンポジウム2022において、初めてダイショットを公開した。またこのシンポジウムで、IntelはIntel 4プロセステクノロジーに焦点を当てて解説している。
Twitter : witeken氏のツイート、Phobiaphilia氏のツイート(現在削除されている)
Computer Base : Intel und die EUV-Fertigung: Technische Details zu „Intel 4“ und Meteor Lake
Intelの第14世代CPU「Meteor Lake」のタイル型アーキテクチャが初めて明らかになった
Intel 4は、これまで“7nmプロセス”と呼ばれていたもので、現在Alder Lakeチップに採用されているIntel 7(10nm)の後継となる先進ノードである。これまでのプロセスの最小加工寸法を表す表記からプロセスノードを表す名称が変更されたため注意が必要だ。Intel 4の目的は、Intel 7(Alder Lake)と同じ消費電力で20%以上高いクロックレートを達成することだとのこと。
スライドによれば、IntelのMeteor Lakeチップの新プロセスは、2倍のHigh-Performance Library Area Scalingを実現し、EUV(Extreme Ultraviolet:極端紫外線)テクノロジーを広範囲に使って簡素化し、EMIBやFOVEROSといったIntelのパッケージング技術に対応させるものであるという。後者は、Intel初のハイブリッドタイルド設計を採用したコンシューマ向けアーキテクチャであるMeteor Lakeで採用される予定だ。
Intelはまだ具体的なトランジスタ密度について示しておらず、代わりに2倍のスケーリングを実現とだけしか述べていない。しかし、同社は将来的にMTr/mm2(mega-transistor per squared millimeter:1mmあたりのトランジスタ数。単位100万)の具体的な指標を共有するとしており、Intel 4のトランジスタ密度は概ね2倍の面積スケーリングと一致する。そのため、下の表では、推測されるトランジスタ密度を使用している。これらの数値は推定値だが、Intel 4の密度はTSMCのN5とN3プロセスの間に位置すると思われる。
Intel 4 | Intel 7 | TSMC N5 | TSMC N3 | |
---|---|---|---|---|
HPトランジスタ密度 | 160MTr/mm2(推定値) | 80 MTr/mm2 | 130 MTr/mm2 | 208 MTr/mm2(推定値) |
HDトランジスタ密度 | 未定 | 100 MTr/mm2 | 167 MTr/mm2 | 267 MTr/mm2 |
論理密度 | 2倍 | 2.7倍 | 1.83倍 | 1.6倍 |
パフォーマンス(isoパワー) | 1.2倍 | 1.15倍 | 1.15倍 | 1.11倍 |
Meteor Lakeのパッケージは、GFX(グラフィックス)、COMPUTE(コンピュート)、SOC、I/Oの4種類のタイルを1つのインターポーザーに搭載する。Intelは、Meteor LakeはIntel 4プロセス技術のリードプロダクトであるとしている。このアーキテクチャは、すでにIntelの研究所で起動し、現在、検証中とのことだ。
Intelが公開したMeteor Lake-Pと呼ばれる第14世代モバイルチップのダイショットでは、6つのパフォーマンスコア(Pコア)と8つの省電力コア(Eコア)の構成が示されている。これは、以前に明らかにされた2P+8E構成と比較して、より強力なバリエーションである。
Intel Meteor LakeのCPUは、2023年後半に発売されると見られている。このアーキテクチャはデスクトップ向けにも発売され、新たにLGA-1851と呼ばれる新しいソケットが必要に対応すると見られている。
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