Facebookの総ユーザー数が減少に転じています。これは、Facebookが17年前に立ち上げられて以来、ひたすらに成長を続けてきたソーシャルメディアプラットフォームとしては初めてのことです。
親会社であるMetaの四半期決算報告によると、Facebookは2021年の第4四半期に前四半期と比較して、1日当たりのユーザー数ベースで約50万人の減少を記録しました。これは、1日あたりのアクティブユーザー数が、現在19億3000万人であることから考えれば大きな落ち込みではないように思われるかもしれませんが、今まで成長を続けてきたFacebookの初めてのユーザー数減少と言うことで、衝撃は大きかったようです。事実、この発表がなされてすぐにウォール街はすぐさま反応を見せ、ニュースリリース後の時間外取引で、親会社のメタ株が20%の値下がりを見せています。
若いユーザーの多くはTikTokのような競合アプリに流れており、メタバース(CEOのマークザッカーバーグがインターネットの未来と見なしているVR / AR対応の仮想世界)に対するメタの大きな賭けにさらに圧力をかけています。
Facebookアプリのユーザー数の伸びが停滞していることは古くから知られていました。これは、ユーザーの高齢化と、拡大する新しい国が不足していることも一因です。当初、Facebookは米国でしか利用できませんでしたが、その後、アプリがブロックされている中国などの場所を除いて、ほぼすべての国に対象を拡大しています。Facebookのユーザー数の伸びは、特に米国では以前は減少していましたが、今回の発表は、Facebookの1日のユーザー数が世界的に減少した初めての発表となりました。
このことは、ユーザーを惹きつけるための新しい何かを提供するために、メタが戦略を変更することがこれまで以上に重要になっているということです。そのために、Metaは、TikTokのクローンである「リール」のような短い形式のビデオ機能に更に投資を増やしていくとのことです。そして長期的には、同社はメタバースをサポートするAR / VR機能やその他の未来的なテクノロジーを構築するために巨額の投資を行っています(実際に過去1年間で100億ドルの投資を行っています)。
Metaはまた、予想よりも低い利益と収益の成長を報告しました。これは、インフレと、Metaの広告販売能力を制限するAppleの新しい広告追跡プライバシー制限によってもたさされた影響としています。同社はまた、独占禁止法の懸念について、世界中の政府規制当局からの継続的な監視に直面しています。
ユーザーの成長が落ち込み、ターゲットを逃したにもかかわらず、Facebookはまだたくさんのお金を稼いでいます。ソーシャルメディアの巨人は、前四半期に336.7億ドルの収益を上げました。これは、前年比20%の増加です。また、Facebookの「アプリファミリー」全体(InstagramやWhatsAppなど)を含めると、全体的なユーザー数は増え続けています(ただし、前四半期と比較して、前四半期の1日あたりのアクティブユーザー数は28.1億人から28.2億人に減少しています。 )。
しかし、Facebook(または現在呼ばれているMeta)がソーシャルメディアの優位性に対する真の課題に直面していることに疑問の余地はありません。10年以上続いてきた成長が今後も続いていくのか、Metaの今後の戦略にかかっています。
Source: recode
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