先日、日本のSQUARE ENIXが傘下のEidos Interectiveなどを買収したことで大きな話題となった、スウェーデンの企業グループ Embracer Groupが再び大型買収をやってのけた。Gearbox Entertainment、THQ Nordic、Dark Horse Mediaなどの子会社を持つ、一般にはあまり知られていないこの会社は、今回、フィジカルゲーム専門のLimited Run Gamesを皮切りに、新たな買収を複数行っている。
今週Embracerが発表した買収リストには、Limited Run Games、カラオケ技術企業のSingtrix、周辺機器メーカーのGioteck、ゲームスタジオのTuxedo Labs、Tripwire Interactive、TATSUJIN、Bitwave Gamesが含まれる。ゲームに焦点を当てた買収と同時に、Embracerは、ビデオゲーム、テーブルトップ、映画などでの使用をカバーする『The Lord of the Rings(指輪物語)』と『The Hobbit(ホビット)』の知的財産権も取得した。
今回の買収の一環として、Embracerは、Embracer Freemodeという11番目のオペレーティング・グループを立ち上げている。この新グループは、「レトロ、クラシック、ヘリテージゲームカテゴリーの事業活動」と「象徴的なゲーム&エンターテイメントプロパティ」に焦点を当てているとのことだ。
Limited Run Games、Gioteck、SingstrixはすべてFreemodeの下で買収されており、この新グループが物理メディアとハードウェアに焦点を当てることを示唆している。Freemodeは、また、元東亜プランの弓削雅稔氏が代表取締役を務めるTATSUJINを日本での初の傘下スタジオとして加えることを発表。自らを「モダンレトロゲームスタジオ」と称するBitwave Gamesも、Freemodeの下で買収されている。Middle-earth Enterprisesの買収も、Embracer Freemodeによる。
また、別の2つのスタジオの買収は、Embracerの子会社であるSaber Interactiveの下で行われた。このうちTuxedo Labsは、ボクセルベースの破壊ゲーム『Teardown』を開発した小さなスタジオだ。Tuxedoのスタッフはわずか6名で、スタジオを率いるDennis Gustafsson氏は、ゲーム物理学の専門家として知られている。更にSaber Interactiveは、協力プレイFPS『Killing Floor』シリーズや、鮫ゲー『Maneater』で知られるスタジオTripwire Interactiveも買収している。
さらにEmbracerは、まだ公表できないゲーム関連の買収をもう1件行ったことを明らかにし、未知の買収が “3番目か4番目の取引に含まれる範囲にある”と予告している。
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