IDCの最新のレポートによれば、日本におけるAppleの支配力は健在ではあるが、別のレポートによると、中国市場において大きな落ち込みが見られることが明らかになった。
Appleは、日本市場において長年圧倒的なシェアを誇っている。これは2023年も変わる事はなく、第2四半期も市場シェアを伸ばし、昨年最終四半期にはスマートフォン販売台数の半分以上を占めるまでに回復しているとのことだ。
2位はSharpだが、シェアはわずか10.9%であり、Appleの51.9%と比べるとその開きには圧倒的な物がある。
特筆すべきは、Googleがシェアを大きく伸ばし、前年比527%もの成長を見せている点だ。元々が少なかったとは言え、実際に街中で見る機会も増え、その存在感が日増しに大きくなっていることを感じる。
しかし、スマートフォン全体の販売台数は、2022年の同時期に比べ3.5%減少し、830万台となった。IDCによると、2023年の4四半期はすべて前年同期比で減少したが、スマートフォンの出荷台数が800万台を超えたのは第4四半期だけだった。
IDCのアナリストは、”Appleに牽引され、需要は下半期に改善し始めた。”と書いている。”円安とキャリアの在庫調整によるインフレの影響が薄れていることを示している。”
一方、Counterpointの最新データによると、中国では、Huaweiの復活により、iPhoneの販売台数は今年最初の6週間で前年同期比24%減となった。一方、Huaweiは同期間に販売台数が64%増加した。
Appleは現在、地元大手のVivo、Huawei、Honorの後塵を拝しており、それぞれ1位、2位、3位となっている。Huaweiは特に好調な12ヵ月となり、売上高が64%増加したおかげで市場シェアを9%から17%に伸ばした。
Appleが中国で苦戦しているというニュースは、大きな驚きではない。ジェフリーズのアナリストが1月に発表したレポートによると、同国でのiPhoneの販売台数は今年第1週に30%減少したという。同アナリストはまた、2024年にはiPhoneの販売台数が2桁減少するだろうとも述べている。
AppleのTim Cook CEOがAppleと中国の関係を “共生”と呼んだのは昨年3月のことだった。それ以来、中国ではより多くの官公庁や機密性の高い部署でiPhoneの使用が禁止され、また中国でのiPhone 15の販売台数がiPhone 14の販売台数に及ばないという報告がなされている。
Counterpointによれば、今年中国でiPhoneの売上が減少した理由はいくつかあるという。最も大きいのは、Huaweiとのハイエンド市場での厳しい競争だ。同社は昨年、5G対応のMate 60を発売したが、2019年以降、5G開発を制限する数々の米国制裁を受けていることを考えると、これは大きな驚きだった。
Counterpointは、AppleもOppo、Vivo、Xiaomiなどの積極的な価格政策によって圧迫されていると付け加えている。
ちなみに、Counterpoint社の最新の数字によると、2024年の最初の6週間で、中国市場は前年比7%減少したという。
Appleの2024年は、今のところ良いとは言えない。株価は年初から10%下落し、世界で最も価値のある企業の座をMicrosoftに奪われ、音楽配信の方針をめぐって欧州委員会から約20億ドルの罰金を科されたばかりだ。
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