Appleは、サポートスタッフがより迅速なテクニカルサポートを提供できるようにするため、ChatGPTのようなAIツールを現在社内でテストしているようだ。
MacRumorsの情報筋によると、AppleがテストしているこのAIツールは「Ask」と呼ばれ、一部のAppleCareサポートスタッフがアクセスを許可され、試験プログラムが実施されているという。このツールは、顧客からの技術的な質問に対する回答を自動的に生成することができるようだ。
このツールは、Apple社内のナレッジベースを利用し、回答が事実に基づき、理解しやすく、有用なものであることを保証する。サポートスタッフは、生成された回答を「役に立った」または「役に立たなかった」と評価し、トピックごとに最大5つのフォローアップ質問をすることが出来る様だ。
Appleでは、テスト参加スタッフに、従来の検索方法を使ったり、上級コンサルタントにアドバイスを求めたりする前に、Askを使用することを推奨している。このツールは、スタッフのフィードバックに基づいて段階的に展開される。
Appleはまだ具体的なAI製品を発表していないが、AIのトレーニングと開発に多額の投資を行っていると伝えられている。同社は「Ajax」と呼ばれる独自の大規模言語モデルフレームワークと、「AppleGPT」と呼ばれるチャットボットサービスに取り組んでいると言われている。前述の「Ask」はAppleGPTをベースにしている可能性がありそうだ。
Appleは最近、Appleシリコン用の効率的な機械学習フレームワークであるMLXをリリースし、ユーザーがローカルでTransformer言語モデルの訓練や改良を行えるようにした。他のチームは、テキスト、画像、ビデオ、3Dシーンのコンピュータビジョンと生成AIに取り組んでいる。
AppleはiOS 18に生成AI機能を搭載し、SiriやiMessage、その他のアプリケーションを改善する予定だと報じられている。AppleのTim Cook最高経営責任者(CEO)は2月上旬、今年後半に登場する新しい生成AI機能について語った。
このアップデートは同社史上最大規模のソフトウェア・アップデートになる可能性があり、GoogleのGemini、OpenAIのChatGPT、MicrosoftのCopilotといった他のAIアシスタントに対する後れを挽回するのに役立つだろう。 iOS 18は9月にリリースされる見込みだ。
Appleはまた、メディア企業とAI取引の交渉を行っていると言われており、ニュース記事のライセンス料としてOpenAIやGoogleよりも高い金額を提示しているようだ。こうしたコンテンツはAIのトレーニングやチャットボットの改善に利用できるため、ソースを提供する企業にとっては新たな収益に繋がる可能性がある。
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