Appleは1500億円をかけてiOS 18で生成AIを取り入れ、Siriの大改革を実行する

masapoco
投稿日
2023年10月23日 5:54
apple siri

ChatGPTを初めとする生成AIは、その登場以前と以降とで大別されるほど、テクノロジー業界を大きく揺るがす存在となったが、その影響はもちろんAppleにも及んでいる。

AppleがAIに大きく賭ける判断を下したという噂については、すでにお伝えした。Appleの内部情報に詳しいBloombergのMark Gurman氏は、iOSオペレーティング・システムの次期バージョンに何らかの機能を追加する可能性を含め、AppleのAI計画についてさらなる内部情報を得たとして報じている。

Gurman氏のニュースレター「Power On」の中で、Appleのソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長であるCraig Federighi氏がiOS 18にAI機能を追加するチームを率いており、年間10億ドル(1,500億円)規模という莫大な予算が付けられているそうだ。彼はこう述べている:

膨大なデータを使ってAI能力を磨く、同社の大規模言語モデル(LLM)上で動作する機能でiOS 18を満たすという指示がある。新機能は、Siriとメッセージアプリの両方が質問に答えたり、文章を自動補完したりする方法を改善するはずで、競合サービスの最近の変更を反映している。

AppleがApple GPTという非公式名称を持つ独自のLLMを開発しているという噂については、以前にもお伝えした。しかし、本日の新たなレポートでは、その計画の詳細と、LLMが早ければ2024年にもSiriデジタルアシスタントの改善に使われる可能性があることを伝えている。

この記事では、Appleのサービス責任者であるEddy Cue氏が、同社の生産性向上アプリにAI機能を追加するために取り組んでいるとも付け加えている:

Cueのチームは、Pagesのようなアプリで人が文章を書いたり、Keynoteでスライドデッキを自動作成したりするのを手助けするために、どのように生成AIを使うことができるかを検討している。これもまた、MicrosoftがWordやPowerPointアプリですでに開始しているものと同様だ。

Apple社内では、AIサービスの提供方法についても議論が交わされているという。iPhoneのようなデバイスでの利用を望む声もあれば、クラウドでの利用を望む声もあり、ハイブリッド・ソリューションを支持する声もある。どのような決断が下されるにせよ、Appleがこの分野でMicrosoftやGoogleに追いつこうとしているのは明らかだが、先行している両社に追いつくのは容易ではないだろう。


Source



この記事が面白かったら是非シェアをお願いします!


  • apple new imac spring21 hero 04202021
    次の記事

    新たなiMacやMacBookが10月末に発表の可能性とBloombergが報じる

    2023年10月23日 6:17
  • 前の記事

    ドイツLilium、世界初となる商業eVTOLの販売を発表

    2023年10月22日 12:04
    3000x2000 LLM EMCJet

スポンサーリンク


この記事を書いた人
masapoco

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


おすすめ記事

  • openai

    OpenAI、15秒の音声サンプルから感情豊かで自然な音声を合成できる「Voice Engine」を発表

  • Apple M3 chip series architecture 231030

    AppleのM3 MaxチップからのUltraFusionインターコネクト削除は新たな巨大チップ登場の前兆か?

  • a04c35e8e555c1cc7ae1d6a5f3159856

    MicrosoftとOpenAI、1000億ドル以上をかけて超人的AI開発のためのスーパーコンピューター「Stargate」を開発する計画

  • magsafe charger

    iOS 17.4のアップデートによりiPhone 12がQi2での高速ワイヤレス充電に対応へ

  • Sam Altman TechCrunch SF 2019 Day 2 Oct 3 cropped cropped

    ベンチャーキャピタリスト、OpenAIのSam Altman氏を“誇大妄想的”と非難

今読まれている記事