台湾の報道によると、Appleは、iPhoneのチップ製造を担っているTSMCが、チップ製造価格を6%引き上げることを伝えたところ、これを拒否したとのことだ。
台湾積体電路製造公司(TSMC)は、2022年に入って、値上げを計画していると初めて噂され、8月にそのうわさは表面化していた。そして、最近になって2023年に値上げを実施することを正式に顧客に伝えていたことが報じられている。
経済日報によると、Appleはこの値上げの要請をキッパリと拒否したと噂されている。AppleはTSMCの最大顧客であるため、大きな影響力を持つ可能性は高い。
しかし、TSMCはライバルに比べ、値上げが遅れている。他のプロセッサーメーカーは、世界的な半導体不足もあり、2020年後半からチップ製造価格の引き上げを進めている。
経済日報の情報筋はさらに、TSMCの予定される上昇幅は、それらのライバルと比較して高くはないとしている。同時に、TSMCの引き上げは、世界的な不足が緩和されると予想される2023年中に開始される予定とのことだ。
その結果、一部の顧客はTSMCが計画した値上げ幅を縮小することを期待していたと同誌の情報筋は述べている。
なお、この引き上げが拒否されたという主張について、AppleとTSMCのいずれもコメントを出していない。
TSMCの値上げ計画は、AppleがiPhone 14シリーズの価格をiPhone 13よりも引き上げると考えられていた理由の一つだった。Appleは、米国と中国についてはiPhone 13の価格設定を維持したが、その他のほとんどの市場については値上げを行った。とはいえ、この主な理由は外貨為替によるものであり、実質的な値上げは据え置いた形となっている。
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