Appleは、同社最新のA16 Bionicは、前世代からコア数の変更が見られない様だが、新しいSoCは、改良されたアーキテクチャに由来すると思われる新しいコアを利用しているようだ。
Appleは、iPhoneに搭載するチップセットにおいて、2つの高性能コアと4つの高効率コアを使用するアプローチをとってきた。コア数を増やすことが難しいのは、スマートフォンのサイズ的な制約がある。より大きなデバイスでは、8コアのCPUを搭載したM1モデルのiPadも登場してはいるが、それはiPadなどサイズが大きいデバイスは、より大きなヒートスプレッダを搭載することができ、その熱を効率的に放散し、結果的に温度をよりよく保つことができるからだ。反面、iPhoneではそういった放熱に関してはあまり余裕がないのだ。
Appleは、今回A16 Bionicチップを開発するにあたり、2つのアプローチから性能の向上を図っている。それが、製造プロセスの変更と、アーキテクチャの変更だ。A16 BionicはTSMCの4nmアーキテクチャで量産されており、Appleの「電力効率」目標に貢献しているが、更により新しいコアを使うこともおこなっている。TwitterのLonghorn氏によると、チップセット自体のコードネームはCrete、パフォーマンスコアはEverest、効率性の高いものはSawtoothと名付けられているそうだ。
A15 BionicにはAvalancheとBlizzardという名前のコアがあり、ネーミングの違いに加えて、昨年の性能コアは最高で3.23GHz(最適化された条件下)だった。A16 BionicのEverestコアは最高で3.46GHzで動作することができ、クロック周波数の向上は当然ながら性能向上につながる。以前のベンチマークでは、Appleの最新SoCはA15 Bionicを破り、シングルコアのスコアは他の追随を許さず、マルチコアの性能も13%向上していた。
AppleがどのようなGPUコアを使用したかは、まだ確認が出来ていないが、簡単な比較では、A16 BionicとA15 Bionicの両方が同じ数のGPUコアとNeural Engineコアを備えていると報告されている。アーキテクチャの更新が、どの程度性能向上に繋がっていくのか楽しみだ。
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