1年前にAMDが発表した「FidelityFX Super Resolution 3」は、近日中の登場が予告されており、まずは『Forspoken』での採用が決まっていたが、ついに正式にリリースされる。
予告通り『Forspoken』と、新たに『アヴェウムの騎士団 (Immortals of Aveum)』にパッチがリリースされ、AMD FSR3の搭載が始まったのだ。
FSR 3 Frame Generation
AMD FSR 3テクノロジーは、FSR 2のアップスケーリングにFrame Generation(フレーム生成)が追加されたことで大幅に強化された。これは、AMD Fluid Motion Frames2から強化されたフレーム補間とFSR 3 Optical Flowいう2つの新技術を追加することでこれを実現している。
AMD FSR 3 Frame Generationは、ゲームが通常モニターに表示する画像を、FSR 3 Optical Flowワークロードに渡すことで機能する。このOptical Flowは、AMD Fluid Motion Framesから開発されたもので、ゲーム・フレーム入力のパフォーマンスと品質の両方を向上させる。計算が完了したら、AMD FSR 3 Frame Generationワークロードに結果を渡す。これらのワークロードは、ゲームレンダーパイプラインへの影響を軽減するために非同期計算で実行し、新しいゲームフレームを生成して提示することが出来る。
AMD FSR 3 Frame Generationは、さまざまなGPUハードウェアでサポートされ、デスクトップ・プラットフォームに限定されない。例えば、AMDは、FSR 3 Frame Generationとパフォーマンス超解像アップスケーリングとともに使用することで、Forspokenのパフォーマンスを53 FPSから175 FPSに向上させることができるとしている。この性能向上は、4K解像度のゲームを最高のレイトレーシング設定でプレイする場合や、CPU性能がフレームレートを制限する場合など、困難なシナリオで特に有利に働く。
レイテンシ低減
画像生成はレイテンシを増加させるため、FSR 3はFrame Generationを有効にしてよりスムーズなゲームプレイを実現するために、独自のレイテンシ短縮技術も搭載している(Frame Generationを適用する前に60FPS以上を維持することが推奨される)。このレイテンシ低減方法は、サポートされているゲームではあるものの、すべてのグラフィックスカードで動作することを約束している。
AMD Radeon RX 7000シリーズ・グラフィックス・カードを搭載したゲーマーは、『Forspoken』のようなゲームでレイテンシをさらに短縮するために、近日公開予定のAMD Radeon Anti-Lag+テクノロジーを使用することもできるが、Radeon RX 6000またはそれ以前のGPUを搭載したゲーマーは、Anti-Lagを利用可能だ。
Native AAによる最高品質の実現
FSR、DLSS、XeSSのような技術は、品質とパフォーマンスを両立させるように設計されているが、その主な焦点は後者だ。一方、すでに素晴らしい動作をするゲームでも、グラフィックの改善が必要なものもある。AMDはNative AAモードを提供する予定だ。
Native AAにより、ユーザーはアップスケーリングなしでAMD FSR 3のシャープネス強化の恩恵を受けることが出来る。そのため、ゲームの内蔵アンチエイリアシングが水準に達していない場合、「Native AA」設定でビジュアル品質を向上させることが可能だ。
このモードにはパフォーマンスのトレードオフがあるが、AMD FSR 3のFrame Generationと組み合わせることで、大幅なパフォーマンス向上につながるとしている。Native AAとFrame Generationを組み合わせることで、品質とパフォーマンスの両方が向上するのだ。
また今後、『Cyberpunk 2077』、『EVE Online』、そして『Avatar Frontiers of Pandora』や『Warhammer 40,000 Space Marine 2』のような近日発売予定のゲームも、将来的にAMD FSR 3をサポートする予定だ。先月、AMDは、2024年の第1四半期中に、あらゆるDirectX 11または12のゲームにFSR 3サポートを追加するよう取り組んでいると発表している。
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