米国のハイテク大手を中心とする7社が、デジタル市場法(DMA)の下で「ゲートキーパー」に分類される基準を満たしていることを欧州委員会に通知し、メッセージングアプリに関する規則を受け入れる姿勢を示した。該当企業は、Alphabet、Amazon、Apple、ByteDance、Meta、Microsoft、Samsungとなる。Reutersによると、Booking.comも年内にゲートキーパーの資格を満たす見込みで、それまでに当局に通知する予定だという。
ゲートキーパーとは、欧州における直近3会計年度の年間売上高が75億ユーロ以上の企業、またはEU加盟3カ国以上における直近会計年度の時価総額が750億ユーロ以上の企業を指す。また、EU域内で過去3年間に、月間4,500万人以上のアクティブ・エンド・ユーザーおよび年間1万人以上のアクティブ・ビジネス・ユーザーにサービスを提供していなければならない。これらの基準は、法律の名称が示すように、デジタル市場の「ゲートキーパー」として機能する大規模なオンライン・プラットフォームを対象とすることを意図しているため、この分野の最大手を含むように設計されている。
DMAの下では、ゲートキーパーはライバルよりも自社のサービスを優遇したり、ユーザーを自社のエコシステムに閉じ込めたりすることが禁止される。ゲートキーパーは、サードパーティが自社のサービスと相互運用できるようにしなければならない。また、ゲートキーパーは、ビジネスユーザーが自社の製品・サービスを宣伝し、「ゲートキーパーのプラットフォームの外で顧客と契約を結ぶ」ことを認めなければならない。AppleとGoogleの場合、開発者が自社以外の決済システムを使用することを妨げることはできない。両社は、ユーザーがプリインストールされたアプリを削除したり、外部からアプリをサイドロードすることを禁止することもできない。これは、特にAppleにとって大きな変化を意味する。Appleのエコシステムは、長い間「壁に囲まれた庭」として設計されてきたのだ。昨年12月、Bloombergは、AppleがiOS 17のリリースでサードパーティのアプリストアとサイドロードを許可する準備を進めていると報じた。
すべてのゲートキーパーは2024年にDMAのすべての側面に準拠しなければならなくなる。当面は、欧州当局が提出書類を審査し、9月6日までに特定のプラットフォーム・サービスのゲートキーパーを指定する予定だ。
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