TeslaのCEOであり、Neuralinkの共同設立者であるElon Musk氏は、フランス・パリで開催されたイベント「VivaTech」にて、Neuralink脳インプラントの最初の人体実験が、今年中に実施されることを明らかにした。
Musk氏によると、Neuralinkの人体実験では、四肢麻痺や切断の患者にデバイスを埋め込むことになるが、何人の患者が実験されるのか、どのくらいの期間実験するのかは明らかにされなかった。
Neuralinkは最近、人間の脳に埋め込むためのチップの試験で米国食品医薬品局(FDA)から承認を得ており、脳と機械の接続技術における重要な進歩であるとしていた。
これまでNeuralink社は、豚と猿を使った実験を行ってきたが、豚を使った実験では脳波情報の接続に成功したと評判になったものの、猿を使った実験では多数の死亡事故が発生し、当時は世間から多くの非難を浴びることになった。
以前、FDAは、この装置に使用されているリチウム電池が人体に与える影響を懸念しており、そのため、Neuralinkの人体実験の申請を承認しないだろうと報じられていた。しかし、今回のNeuralinkの発表は、FDAの懸念が見事に解消されたことを示すものだ。
しかし、市場では、Neuralinkが過去に動物実験で失敗したことや、脳内装置との接続に使用した場合に人体に悪影響を及ぼす可能性があることなどが議論されており、仮に人体への埋め込みの安全性を証明できたとしても、商業的に承認されるまでに10年以上とは言わないまでも、数年はかかるだろうと考えている。
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